妹尾昌俊アイデアノート

妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

おススメ

【小難しいこと翻訳するぞ】カリキュラムマネジメントってなんなのさ?

新しい学習指導要領案、読んだ? 先日案が公開された次期学習指導要領では、小学校では英語が5年生から正式教科になり、3年生から外国語活動が始まったり、プログラミング教育が盛り込まれたり、教える内容は増える見込みです。 また、小中学校で「主体的・…

【忙しい学校 どうする?】職場改善・業務改善で大切にしたいこと

今週は宮崎県教育委員会の研修で、職場改善、多忙化対策をテーマに小中学校、特別支援学校の校長先生たちにお話しました。 ★だれが、どのくらい多忙なのか ★多忙化の影響はどこにくるか ★なぜ多忙化は解消してこなかったのか ★どうしていくか の4点について…

新しい学習指導要領案と部活動

今日の夕方に学習指導要領の案が公表されたようだ。僕のフェイスブックでは教育関係の方が多いので、みなさんシェアが盛んにおこなわれている。 いまパブコメにかかっている学習指導要領の全文は次のサイトで見ることができる。 http://search.e-gov.go.jp/s…

【忙しい学校 どうする?】学力テストの平均点がそれほど大事かね?

日本の教育行政や学校現場には、熱心で人のいい人は実に多いけれど、変な方向に労力を割いている(あるいは渋々割かざるを得ない)人もいる。最近、全国学力・学習状況調査(以下、学力テストと略)に関連して、立て続けに嫌だなと思うことを聞いた。 全国各…

【忙しい学校 どうする?】印刷、集金・支払い業務は教員の手から離そう

先日、岡山県の美咲町の加美小学校を訪問しました。 岡山県では、国や全国のうごきに先がけて、教師業務アシスタントの活用を進めています。そのなかでも、加美小の取り組みはとても参考になります。 学校全体でみなさん協力して取り組んでいますが、とくに…

学校の先生はだれが、なにに忙しいのか

前回の記事に続いて、学校の多忙化の実態について、観察した結果をお知らせします。 労働時間が週50時間未満の人は小学校、中学校にいない!? ちょうどこの記事を書こうとしていていたら、昨日ヤフーニュース(元は朝日新聞記事)で次の調査結果が出ていま…

部活の休養日は大事だが、それだけでは解決しない

みなさん、正月は多少はゆっくりできましたでしょうか?今日から学校が始まったところも多いと思います。また忙しい日々だという方も多いと思います。 「学校の先生たちの多忙化をどうするか」は、最近も大きな話題となっています。 新人教員が自殺 NHKの取…

忙しいなら、形骸化した授業研究会はやめちゃえば?

昨日は子どもより早く20時ごろに寝てしまい、今日は3時起き。真っ暗ななかチャリを飛ばしてファミレスに行って、早朝からハンバーグとカキフライ定食。カロリー高っ。 さて、昨日読んだある学校の先生の記事に、”目標は「血まみれを避けること」?”というタ…

日本の学力は世界トップクラスだけど、報道や専門家の言うことは疑おう

昨日、2015年の国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の結果が公表されました。このテストでは、小学校は50か国・地域(約27万人)、中学校は40か国・地域(約25万人)が参加したとても大規模なものです。日本でも148校の小学校4年生約440…

みんなの学校、大空小学校をちょっと訪問(1)

映画「みんなの学校」ってご存知でしょうか?大阪市立大空小学校の1年をおったドキュメンタリーです。発達障がいや厳しい家庭環境、不登校経験など、さまざまな背景をもった子たちが、ときには衝突しながらも、互いに学び合いながら、元気に成長していく姿…

(先生方へ)たまには1人称で考えてみる

昨日は文科省の学校マネジメントフォーラムがありました。テーマは学校の多忙化にどう向かうかや業務改善です。行政説明から実践発表まで、会場からの熱意と参加意欲も高く、とても盛り上がりました。 僕のほうからも「学校における業務改善の要諦―なんのた…

研究授業のひと工夫、ふた工夫

フリーになって自由に動ける時間がかなり増えたこともあって、ちょくちょく学校訪問をさせていただいています。講演・研修などを依頼されたときも、この頃は、どこか学校訪問してもいいですか?とお願いすることにしています。 せっかく多忙ななか集まるんだ…

「まんがで知る教師の学び」は学びにあふれている

学校教育に携わる多くの方に真っ先におススメしたい 最近ほんといい本がたっくさん出ていますが、現役の教職員の方や学校を応援したいと関心のある方に真っ先におススメしたいものと言えば、『まんがで知る教師の学び』です。本書は、小学校を舞台に、教師が…

三国志好きに最適→三国志運命の十二大決戦

当代随一の三国志のプロが代表する12合戦を解説 先日、中国に三国志の旅ができるといいなと言う友人に、強く勧めたのが、渡邊義浩著『三国志 運命の十二大決戦』。新書でとても読みやすい。マンガでもよいので少しでも三国志の概略を知っている方には、最…

(読書ノート)主任から校長まで学校を元気にする チームリーダーの仕事術 

小中高の教職員に4月に強くおススメする本 玉置崇著『主任から校長まで学校を元気にする チームリーダーの仕事術』(2015年)を紹介する。 学校関係者はあまり読まないかもしれないが、「○○を成功させる本」、「○○なリーダーになる本」など、仕事術、リーダ…

(読書ノート)「全員経営」①:”チーム学校”の参考書に

”チーム学校”ってなに?2015年度に学校教育で大きく取り上げられたことのひとつは、教員の多忙化と”チーム学校”だろう。 ざっくり言うと・・・・・OECDの調査などで日本の教員は世界一労働時間が長いことが判明(調査は中学校が対象)その一方で、学校が対応…

(読書ノート)日本人はどこから来たのか?

海部陽介さんの『日本人はどこから来たのか?』を一気に読んだ。人類の誕生の地はアフリカというのはよく知られている。では、私たち日本人の祖先はどこから来たのか?大陸からと言っても、いつ、どこから、どんな道を経て?道中ではどんな苦難やチャレンジ…

学校と地域との連携の現場から

先日、僕のふるさとに近い、徳島県東みよし町にて講演しました。東みよしでは、コミュニティスクールという地域と連携した運営に長年取り組んでいて、全国的にも注目されています。テーマは地域づくり、学校づくり、人づくり。まあこれだと、ばくっとし過ぎ…

(読書ノート)職業としての小説家(3)学校について

村上春樹さんのエッセイ『職業としての小説家』。今回取り上げる章は「学校について」。学校関係の方はもちろん、保護者の方にも一読おススメしたい章です。自身は学校の勉強があまり得意ではなく、むしろ嫌いなことも多かったと回想する村上さん。次のよう…

★本が完成!『変わる学校、変わらない学校』

先日も少しお知らせしましたが、今度本『変わる学校、変わらない学校』を出せることになりました。<概要>「変わる学校」と「変わらない学校」。学校づくりがうまく進む学校と停滞する学校との差はどこにあるのか。“チーム学校”にも不可欠な、学校の組織力…

(読書ノート)教育という病―子どもと先生を苦しめる「教育リスク」

必読の書などとエラそうに言うつもりはないんだけど、内田良先生の先日出たばかりの新書『教育という病―子どもと先生を苦しめる「教育リスク」』は、教職員や保護者にはほんと強く、おススメです。正直、読むのはかなりしんどい一冊。内容はむずかしくありま…

学校マネジメントの講演@近江八幡

今日は滋賀県の公立小中学校の事務職員さんの研修会に呼んでいただき、ちょっとした講演をしました。最初に、ある学校の実際の経営計画をみんなで読んで、どんなところがよいか、またどんなところが要改善点か(伝わりにくいかなど)を軽くディスカッション…

(読書ノート)学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

言わずと知れたベストセラー、もうすぐ映画にもなるそうですね。坪田信貴さんの『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(タイトル長い・・・)は、とても面白いし、子育てや学校教育のことを考え直すヒントがたくさんありま…

家事の見える化、やってみなはれ

実家暮らしのときは家事なんてほとんどやらなかった甘ちゃんだったのに、それも今は昔。子ども4人いると、洗濯は毎日まわして追いつかないし、部屋は3分で崩壊する次第。最近妻が仕事をかなりできるようになってきたこともあり、ついに、家事・育児のタス…

(読書ノート)英語教育論争から考える

NHKの英語講座や同時通訳者として著名な鳥飼玖美子さんの『英語教育論争から考える』は、なんとも痛快で痛烈、とてもいい本だ。まずは「はじめに」だけでも読んでみてほしい。平成元(1989)年頃から英語教育改革が言われ、2000年代に入ってますます「抜本的…

徳川将軍や大奥の日常 (読書ノート)旧事諮問録

タイムスリップで過去に行くのは、今の科学技術では無理だけれど、これにかなり近い体験ができるのは、当時の人の言ったことや書いたことに触れることだ。それも、時代によっては、勝者が自慢げに残した書物(典型例が秀吉について書かれた「大かうさまくん…

信長の強さの秘密

前回の続き(前回の記事:信長、革命児にあらず)前回、紹介した本では、信長は旧来の価値観を大きくひっくり返すような人物とは言い難く、朝廷とは協調しつつ、畿内の安寧を図ること(=これが天下布武)に熱心であった、ということがわかった。関連本も紹…