妹尾昌俊アイデアノート

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妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

Be Happy !

昨日(3月20日)は珍しく1人で映画みてきました。その名もhappyです。

映画happyのHP
http://www.happyrevolution.net/

この映画、「幸せってなんなのさ~」的なテーマで、世界の様々な人の生き方のドキュメンタリーと、幸福度についての心理学や脳科学などの研究成果を紹介しつつ、掘り下げていくもの。

期待以上にすごくよかったです。ごく当たり前のメッセージや問題提起の映画かもしれませんが、共感できることや、改めて気づくことが多かった~。

いま自分が不幸だなあ、幸せそうなやつはいいけどさーという方は、1人で見に行くもよし、親しいお友達や恋人がいる方は一緒に行くもよしです。幸せを感じている人も、感じていない人も、どちらかよく分からない人にも向いています。

詳しくは映画を見てのお楽しみですが、少しだけ。自分のことをハッピーに感じている人とそうではない人の違いを、たくさんの人を観察して統計分析した結果が紹介されていました。わかったことは、
人の幸せに影響するのは、5割は遺伝的影響。たとえば、楽天的な親からはそういう性格の子が生まれやすい。1割はまわりの環境。これはあまり詳しく解説されていませんでしたが、もともと金持ちな家庭だったとか、たまたま交通事故にあっちゃったとかだと思います。

そして4割は自分が意図(思って)行動したこと。要は、遺伝や環境は自分の力では変えることは難しいけれども、4割の自分の行動で変えられる余地があるということらしいです。おおざっぱな分類かなとは思いましたが、ちゃんとデータで検証しているところがアメリカらしいというか、えらいところですなあ。

それで、ここからが本題なのですが、じゃあ、意図した行動ってなに?という話です。幸福度のアップに効くのは、人にもよりますが、次のようなもの。

・運動(特にジョギングなどの有酸素運動
・自然とのかかわり
・友人や家族との関わり
・フロー体験(無我夢中になって没頭できること)
・自分の成長が実感できること

などです。それで、面白かったのは、
他人の役に立つことが、幸福度にもっとも大きな影響を与えるという分析

これをそのまま解釈すると、映画では十分紹介されていませんでいたが、不幸だと思っている人も、なんでもいいんで、他人(あるいは犬や猫でもよい)の役に立つことをすると、幸福度を回復させていくことができる。以前NHK無縁社会の番組で、孤独に悩む引きこもりの若者(中年だったかな)が、昆虫採集が得意なことに注目して、地元の小学生向けに虫のことを教えるようになったことがきっかけで、社会に復帰していったという話があったんですが、その話なんかはまさに、そう。

この幸福度の分析を聞いて、僕は組織経営でいう、モチベーション論に近いなと思いました。有名なマズローの5大欲求でも、生存や安全に関わる欲求が満たされた後は、何かに所属することや人に認めてもらうこと、また自己実現していくことという欲求が大事になると言っています。あるいは、従業員をやる気にさせるには、給与や社会的な地位という外発的な(その人の外にある)要因ではなく、この仕事が面白いとか、仕事を通じて成長できたという内発的な(その人の心のうちにある)動機付けが大事だとも、よく言われます。こうした分析と、幸福度の分析はすごくよく似ています。

で、映画を見てぴんときたのは、田舎で農業して暮らすというのは、かなり幸福度アップする暮らし方ではないかということ。運動するし、自然相手にする、そして、たいてい植えたり、収穫したりは無我夢中でやる。作物が育って、よかったあと自分の努力を実感できる(天候にやられてむなしくなるときもあるけれど)。できた作物を子どもや孫にあげたり、ご近所におすそわけしたりすると、喜ばれる。こうした生活、かなりいい暮らしですよね。まあ、僕は実家が農家だったので、厳しさやしんどさもよくよく実感してはいますが、晴耕雨読って昔から理想的なんだよな~。

もうひとつは子育てです。これは、人(あるいは夫婦)によって、幸福度アップにもなるし、ダウンにもなります。運動になることはほぼ間違いないけど、特に小学校に入る前の子の面倒をみるのは、幸福度の先の分類を参考にすると、次のとおりです。

★ハピネスダウン↓↓↓
○外出が少なくなる、自然と関わりも減る(特に公園デビュー前の乳幼児期)
○それ以前の友人や職場の関係が切られることが多い(しかも主婦や育休中の女性の場合、ダンナは仕事で帰ってこなかったりするとよけい孤独)
○自分の好きだった趣味や活動をできる時間がなくなって、フロー体験ができなくなる
○ひたすら子どものオムツ替えたり、掃除してもすぐに荒らされたりして、自分の成長が感じられない
○社会から切り離れたみたいで、自分がなにかに役立っている感がない などなど

これらは、僕自身もちょこっとだけ専業主婦体験(3人目と4人目の子のときは2、3週間しごと休んで家事育児に専念した)からも実感しました。
一方、もちろん、子どもがいて、幸せやわ~という人も多いですよね。たぶん次のことが影響しています。

☆ハピネスアップ↑↑↑
○子どもと一緒に外に出かけると、以前とは違った景色が見える(ちょっとしたことに赤子も反応しますし、改めて夕焼けってきれいだなあと思ったり)
○子育てを通じて、ママ友、パパ友ができたりして職場とは違った人間関係が広がる。子連れだと地域の人にも声をかけられやすいので、地域にも入っていけると、ご近所と関係がよくなる
○子育てを通じて、夫婦が戦友みたいになって、仲良くなる
○子育て中は自分の時間はたしかに極度に減るけど、その限られた時間だからこそ、一生懸命やろうとする
○子どもの成長や笑顔で癒される、自分ががんばったことが分かる
○今のご時世、子どもが少々ひねくれて育っても、元気に生きているだけでも、よのなかに貢献しているなと思う などなど


どうでしょうか? 僕自身、ときには沈んだ気持ちになり、ときには楽天的になったりしますが、子育てはかなり幸福度を上振れ、下振れさせますよ。まあ、自分の子どもが大きくなったとき、それなりに自分も幸せな育て方をしてもらったと思えってもらえること(≒娘の結婚式で感謝の手紙をもらうこと)が、当座の目標ですかな。