妹尾昌俊アイデアノート

妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

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待機児童問題を語る前に、保育園を見に行ったほうがよい

昨日(木曜)はお休みをいただき、子どもの保育参加(保育園の見学会+懇談会みたいなもの)に行ってきました。いつも送りはしていますが、保育園に9時~15時までもけっこうな時間をいたのは初めてでして、多少見えてきたものがあります。

うちの子よくがんばっているなというのも感じましたし、いっしょに工作などしてすごく楽しかった(子どもよりも自分が本気でやっていた感もある)のですが、もっとも感じたのは、「保育士さんってハードだ」ということ。

来ていたママさんたちも、ご自身も仕事と子育てに、おそらく毎日すっごくタイヘンな思いをしていると思いますが、「保育士の先生たちはほんとよくがんばっている」、「いつ休憩しているの?」、「フツーの職場みたいに、ちょっとコーヒー飲んで気分転換なんてできないんじゃない?」って話してました。みんな、たぶん、自分の仕事よりタイヘンって思っていたと思います。

なにしろ相手は小さな子どもたち。なかで遊んでも、外に連れてっても、そうそう目を離せません。予想外の行動もしばしば、それが面白くもありますが。お昼ごはんも子どもたちと一緒なので、これは休憩ではなく、業務時間でしょう。お昼寝のときは多少交代で休めるようですが、そんな貴重な時間も、親への連絡帳へのコメント書き(それもかなり丁寧に一人ひとりの子どもの様子を伝えてくれる)などで費やされます。事務的な仕事は子どもが帰った後にならざるを得ません。

一方で、保育士さんたちが悲観的で疲れているかと言えば、まあ、親がいるときというのもあるでしょうが、それは感じませんでした。子どもたちを前にしているので、そうそう疲れた表情はできない仕事です。子どもは小さくても敏感に察知しますから。たぶん、毎日の仕事の中で、すごく鍛えられていて、通常の人よりも耐性が強いのではないでしょうか。子ども相手で楽しいところも多いと思いますが、ハードななか、正直、すごいと思いました。

いま待機児童解消のために、都市部を中心に保育所を増やそうとしていますが、保育士不足も深刻と言われています。しかも、離職率の高い業界と言われています。

実際、東京都が実施した実態調査によると、現在保育士をしている人の約2割が保育士をやめたいと考えており、その理由としては、給料が安い、仕事量が多い、労働時間が長いということをあげています。現役保育士の約8千人への調査結果なので、信ぴょう性は高いと言えるでしょう。

◎東京都の保育士実態調査
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2014/04/60o4s200.htm

また、病児保育などを手掛けているNPOフローレンスの駒崎さんの記事では、保育士の処遇改善が必要なこと、また短期的には試験の通年化を提案されています。
http://www.huffingtonpost.jp/hiroki-komazaki/hoikushi_b_4888435.html


うちもいま認可外保育所を利用しているので、保育所増加は切実な願いですが、同時に、働く人のこともいろいろ実感しました。