妹尾昌俊アイデアノート

妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

なぜ、先生は忙しいのか?改善しないのか?

今日から子どもたちは冬休みです。学校の先生方も、ひとまず今年の授業が終わって、ほっとしている頃でしょうか。子どもの休み中も先生は出勤日というときも多いでしょうし、部活をやっていると休みはちょっとしか取れないという方もいるかもしれませんね。

 

休みといえば、宿題です(苦笑)。忙しい毎日からちょっと立ち止まって、いくつか考えを深めたり、視野を広げることもやっていきたいものですね。僕はもう会社勤めではないので、休みもあるようなないような状態なのですが、この年末年始のミッション(宿題)のひとつは、「”先生が忙しすぎる”を解きほぐす」ということにしたいと思います。つまり、

  • なぜ忙しいのだろうか?どうして改善しないのだろうか?
  • どうしていけばよいか?

について、アイデアをあらためて整理して、ブラッシュアップしておきたいと思っています。

今年はブラック企業の批判も強く、学校現場のブラックさにも以前にもまして注目が集まってきた年でもありましたし、学校現場を訪問していてもひしひしと感じるテーマです。文科省さんの先日のフォーラムでも業務改善や多忙化対策が大きなテーマでした。

 

学校の多忙化は以前から言われてきたことです。しかし、改善しないどころか、悪化しているふうもあります。なぜ忙しい状態が続いているのでしょうか?

文科省の説明資料を読むと、不登校の子や発達障がいが増えたこと、家庭の厳しい環境の子が増えたことなど、子どもをめぐる状況が多様化かつ複雑化しているから、ということです。これももちろんあるでしょう。

また、ベテラン教員が年齢的に多く退職しており、若手が多くなる職場の中で、なかなか仕事の分担や効率化が難しくなっている部分もあるかもしれません。

それらの学校内外の状況、環境要因はあるとしても、もっと問題は複雑な気がします。

手書きの走り書きですが、いま考えていることは次のことです。

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つまり、学校をめぐる状況として、次の5点が多忙化解消の大きな足かせ、言い換えれば、先生を忙しくさせる促進剤になってしまっているのです。

  1. 前からやっていることだから(伝統、前例の重み)
  2. 保護者の期待があるから(保護者からのプレッシャー)
  3. 子どもたちのためになるから(学校にあふれる善意)
  4. 教職員はみんな(長時間一生懸命)やっているから
    (グループシンキング、集団思考)
  5. けっきょく、私ががんばればよいから(個業化を背景とする学習の狭さ)

 

今日はひとつひとつについて詳しくは解説しませんが、ひとつひとつになぜそうなりやすいのか、もっともな理由・背景もあります。

このあたりを踏まえて、多忙化対策を考えないと、小手先では改善しない気がします。

もちろん、小手先といいますか、小さなことからでも前進していくことも同時に重要ではありますが、より根本的には、上記の5つの足かせをどう軽くするかを考えてみたいと思っています。

しかも、この5つは、子どものめぐる状況などと異なり、学校の権限のなかで取り組むことが可能なテーマです。この5つの神話を実は見直すことが大いにできるのだ、ということを示していく必要であると思っています。

 

みなさんはどう思いますか?

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