妹尾昌俊アイデアノート

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妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

新しい学習指導要領案と部活動

今日の夕方に学習指導要領の案が公表されたようだ。僕のフェイスブックでは教育関係の方が多いので、みなさんシェアが盛んにおこなわれている。

いまパブコメにかかっている学習指導要領の全文は次のサイトで見ることができる。

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000878&Mode=0

 

「アクティブ・ラーニング」という言葉は消えて、「主体的・対話的で深い学び」という表現になっているとか、いろいろあるようだけど、今日は別の話題。

部活動は、どうなったんだっけ?

中学校の学習指導要領案の中で、部活動は検索した限り(全文はかなり長いが)1か所のみ。次に引用する。

生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,学校や地域の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行い,持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする。

ちなみに、現行の学習指導要領の記述は次のとおり。

生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,地域や学校の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること。

 

ポイントは少なくも、2点ある。

第1に、「学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう」と書いている。ここは現行と同じだ。つまり、部活動は現行の同様、教育課程外ということ。だから、学校の判断で、やるかやらないかは自由(そもそも生徒の自主的な活動だよ)、と読んでよいのだろうが、「学校教育の一環」としているので、非常にわかりにくい。中途半端な記述のままと言われても仕方ないと思う。

第2に、「持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする」とわざわざ書いている。これは現行にはなかった記述なのだから、今回それなりに強調したいということだろう。

ここは、逆に読めばよい。つまり、「今のままでは持続可能な運営体制にならないでしょ」と言いたい背景があるのではないか、と推測する。

ゴールネットとサッカーボール

詳しくは学習指導要領の解説というのが文科省から後日出るので、それを読まないとわからないが、関連するのは昨年12月に出された中教審の答申だ。

部活動は、異年齢との交流の中で、生徒同士や教員と生徒等の人間関係の構築を図ったり、生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりする等、教育的意義が高いことも 指摘されているが、そうした教育が、部活動の充実の中だけで図られるのではなく、教育課程内外の学校教育活動との関連を図り、学校の教育活動全体の中で達成されることが重要である。

 

少子化が進む中で、部活動の実施に必要な集団の規模や 指導体制を持続的に整えていくためには、中学校単独での部活動の運営体制から、複数の中学校を含む一定規模の地域単位で、その運営を支える体制を構築していくことが長期的には不可欠 

 

部活動が教育課程内の教育活動と相乗効果を持って展開されるためには、前述の① においても述べたように、部活動の時間のみならず、子供の生活や生涯全体を見渡しながら、生徒の学びと生涯にわたるキャリア形成の関係を意識した教育活動が展開さ れることが重要であり、短期的な成果のみを求めたり、特定の活動に偏ったりするも のとならないよう、休養日や活動時間を適切に設定するなど、生徒のバランスの取れた生活や成長に配慮することが求められる。

 

 部活動も含めた、子供の自主的・自発的な参加により行われるスポーツや文化、科学等に関する活動の実施に当たっては、教員の負担軽減の観点も考慮しつつ、地域や学校の実態に応じ、地域の人々の協力、社会教育施設や社会教育関係団体等、各種団体との連携など、生徒にとっても多様な経験の場となるよう、運営上の工夫を行うことが求められる。

なるほど、答申のほうが多少具体的だし、理解しやすい。やっぱり、言いたいこととしては、部活動は効果はあるけど、大事な活動としては部活だけがすべてじゃないよね。だいたいやるなら、持続可能になるようにしていかないと、いろいろムリが続くのはよくないよ、ということらしい。

もし、それならそう学習指導要領にももっと書けばよいのに、って思った。

ちなみに、地域との連携を図れと学習指導要領ではうたっているが、学校教育の一環として行い続ける限りでは、怪我やいじめなどがあったら学校の責任の範囲内ということだから、教員の負担はそう減らない。外部指導者を採用しても、結局顧問の先生も見守っていないといけないとか、指導方法や生徒への接し方で両者がもめるといったこともよくある話。

もっと踏み込むなら、「地域のスポーツ・文化活動や社会教育として実施可能なものは可能な限り、学校教育の外として実施することが望ましい」と書いたほうが、持続可能な運営という意味ではよいと思う。

それはさておき、学習指導要領やその解説にどうこう書かれようが、結局は部活は生徒の自主的な活動ということなんだし、学校でもっと工夫・改善できることも多いのではないか?

 

senoom.hateblo.jp

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