妹尾昌俊アイデアノート

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妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

【これも学校文化!?】卒業式マジックに気を付けろ

いまはどこも卒業式のシーズンですね。うちも一番上の長男が先日小学校を卒業しました。いまは春休みを謳歌し、ゲーム三昧です。ぼくもたまに桃鉄で対戦しています。

そういえば、ある中学校教員の友人から「卒業式マジック」という言葉を聞いたことがあります。卒業式がすごく感動的なので、まるで魔法にかかったかのように、今までの苦労を忘れてしまうような1日、という意味で使っていたと思います。

長男の卒業式もステキなものでした。

在校生たちがそれぞれ大きく展示物をつくっていましたし、来賓の挨拶はなく、校長と教育委員会の言葉くらい、その代わりに、卒業証書をもらうときに、一人一人が将来の夢や中学生になったらどうしたいかを発表してくれました。

医者になって病気の人を助けたいという子、オシャレが好きで服を売りたいという子、中学ではサッカーを頑張るという子などなど。夢や志は変わっていってもいいし、ひとつじゃなくてもいいと思うけど、みんないいこと言うなあと思いました。

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この3月はどこの組織も、年度末ということでバタバタだと思いますが、学校はとくにそうです。卒業式、終業式、入学式、始業式、それらの間に、成績を付けたり、提出する書類もいろいろあるし、しかも、人事異動が入ってくるからです。

そんななか、「卒業式マジック」はステキな部分がある反面、学校づくりや学校運営という点で見ると、少し危なかっしいところも見えます。卒業式や人事異動により、これまでの頑張りや反省がリセットされてしまいかねないからです。

学校でPDCAという考え方がどうも根付きにくいなあと感じるのは、ぼくだけではなさそうなのですが、ひとつの背景は、この「卒業式マジック」にあるかもしれません。チェックや振り返りがなおざりのまま、バタバタしているうちに、新しい子どもたちとスタッフを迎え、学級運営などで一番重要な4月を迎えるからです。これでは、P→D→P→Dになっているような感じもしますし、Pは前例をもとに美辞麗句を並べてもっともらしく、だいたいで作っておき、あとはひたすらDという感じ(小さなP→DDDDDD)かもしれません。

先生たちの多忙化の問題も、あるいは新学習指導要領などで強調されているカリキュラムマネジメントなども、どうもこの「卒業式マジック」を越えていかないといけません。

「卒業式は教師冥利につきる日」とは多くの教師が言っていますし、「この感動がなければとっくに教師なんて辞めている」という人もちらほら聞きます。ぼくは教員経験はありませんが、そうした気持ちはとてもわかる気はします。子どもたちの成長を見て、感謝の言葉をかけてもらって、「大変だったけど、あ~、やっててよかったな」と。

2、3日はその感慨のままでけっこうかと思いますが、どこかで、シンデレラでいうと、時計の針を意識しないといけません。よかったところは、続け、伸ばしていけばよいですし、反省するところは見直していくということが、やはり、人、モノ、カネが少なくなってきているなかではとても重要だと思います。

ではどうするか?

とはいえ、クソ忙しい3月4月にバタバタ反省会や企画会議をやるのも、どうも大変だと思います(時間をとれるならしたほうがよいでしょうが)。

多くの人が仕事術などで語っていますが、やはり、都度都度反省を活かすということをもっと学校は大事にしたほうがよいと思います。

たとえば、運動会などの行事であればそれが終わったたびに、振り返りをして記録を残しておく。教科指導や進路指導であれば、夏季休業中や冬季休業中に現在進行形のところでよいので、振り返りの場をもっておくことができるといいと思います。校内研修を授業研究一辺倒にせず、カリキュラムについての意見交換や、進路指導、キャリア教育、地域連携などの振り返り・企画の場にできないでしょうか?

都度都度反省の例は、次の写真です。これは横浜市の富士見台小学校で、事務職員の方が、各教員から修繕してほしいというアイデアを思い付いたときに付箋紙に貼ってもらっています。限られた予算を有効活用するために、多くの人のアイデアや気づきを活かそうとする取組だと思います。

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このごろ、子どもたちの学習状況などの評価の際にも、「ポートフォリオ評価」ということが言われるようになりました。はじめ、ぼくはなんじゃ、このムズカシゲナ評価は!と思ったのですが、なんということはありません。児童生徒の作文やレポート、テスト、作品、活動の様子などがわかる写真などをファイリングしておき、それを評価の素材にするということのようです。(それなら単にファイリングしたものをもとに評価するとか、もっと簡単そうに言えばいいのにね!)

これと理屈は同じです。都度都度反省して、記録を手書きでもよいので、蓄積しておけば、年度末と年度初めに慌てる必要はないはずです。子どもにたいしてと同じようなことを、学校も組織運営でもっと意識していきませんか?

えっ、もう年度末でそんな記録は残してない? では新年度からはもっとできるように、同僚にぜひ呼びかけてみてください。

 

senoom.hateblo.jp

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