妹尾昌俊アイデアノート

妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

新刊 『教師と学校の失敗学:なぜ変化に対応できないのか』できました~!

みなさん、怒濤の4月も終盤、やっとひと息というかたも多いかもしれませんね。

新型コロナのこともあって、なかなか気が休まりませんが、うちはコナンの映画を親子で観に行ったり(この10年あまりずっとそう。コナンとキングダムはいつか終わるのか?)、家族で大富豪(トランプ)対決したり(賭けグルイという漫画にハマってます、こっちももうすぐ映画化ですか~)、息抜きしつつ過ごしています~。

 

それから、一番下の0歳児の保育園が4月から始まりました~。母乳に慣れていることもあって、粉ミルクをまだそれほど飲めないので、いまは午前中でお迎えですが、保育園、とても助かっております~。

 

さて、保育園と同様、本当にありがたい存在が「学校」です。1年前のいまごろは全国一斉休校中でした。

 

休校中も、再開後も、この1年あまり、ほんと子どもたちはガマンすることが多いですね。お母さん、お父さんたちも、特に休校中は、仕事もハードななか、子どもの勉強をみたりと、たいへんでした。自分も経験して身に染みていますが、在宅ワークと育児(未就学~小学校)を両立させるのは、至難の業です。

 

そこで、このたび本をつくりました!『教師と学校の失敗学:なぜ変化に対応できないのか』。コロナに翻弄されたこの1年あまり、学校教育の反省点はどこにあるのか、真正面から捉えて、振り返るものです。

f:id:senoom:20210428201129j:plain

 

f:id:senoom:20210428201137p:plain

 

「失敗学」と付いていますので、「また妹尾は学校を批判するのか?教職員だってたいへんなか一生懸命やってきたのに」と思われるかたも少なくないと思います。

 

先般も、小中学校に児童生徒一人一台のPC端末が整備されたはいいけれど、全然活用できていない学校もある(もう少し正確には、かなり日常使いしている学校と、徐々に使い始めている学校と、初期設定もこれからという学校があり、差が広がっている)。

 

1年前の反省はどこに行ったのか?休校になったとき、子どもたちとつながれなくて、プリント配布くらいで、くやしい思いをした先生は多いし、子どもたち(特に低学力層や家庭がしんどい子)のケアも不足した。気合いだけでなんとかなる問題でももちろんないが、端末が来ることは予定されていたのだから、学校と教育委員会でもう少し準備できた部分はあるのではないか、と思い、やや雑にSNSでつぶやいたところ、賛否両論でした。

 

「妹尾は現場を知らない。コロナ対策もしつつ、教育課程(≒教科書)を終えるまで、本当に毎日たいへんで、ICT対応なんてやる時間なかった」。そうおっしゃる先生たちも多かったです。

 

そうした現場の疲弊やたいへんさには共感しつつも(ぼくのライフワークのひとつは学校の多忙改善です)、だからと言って、本当にこのままでいいのか、時間がないと言っても、本当に時間はまったくなかったのか、本当に工夫や段取りができる余地はなかったのかなどを、もっと突っ込んで考えていくことも必要だと思っています。もちろん、基本的な環境整備など教育委員会側の役割・責任もとても重大ですから、学校だけが悪いとか言いたいわけではありませんが。

 

うがった見方と言われるかもしれませんが、「わたしたちは一生懸命やっている。だから多少問題があっても仕方がないよね」というマインドが、教職員や教育行政職員にはないでしょうか?

 

「はじめに」でこう書きました。

「コロナでたいへんな状況のなかで、私たちは子どもたちのことを思って、一生懸命頑張ってきた」


 そうおっしゃる教職員は多いですし、実際に献身的に尽力されてきた方が大半かと思います。私自身も小中学生と高校生の保護者でもありますが、先生方にはとても、とても感謝している部分もたくさんあります。


 ですが、努力したかどうかや頑張ったかどうかは、プロフェッショナルな世界ではあまり意味をなしません。問われるのは、結果、成果だからです。たとえば、私も、うちの子どもたちもラーメンが大好きですが、いくら何十時間もスープを煮込むのにかかったと言われても、マズイ店には二度と行きません。大事なのは、意味のあることに努力することです。

 

全国各地の先生たちを取り巻く状況は本当に過酷です。そこは、国も自治体も学校も、また保護者等も協力して、しっかり解消していくべきことも多いです。ですが、同時にメスを入れないといけないのは、学校の頑張り方がいい方向だったのかどうか、本当に子どもたち本位で動けていたのかを、振り返ることです。そんな思いで、本をつくりました。

 

「はじめに」ではこうも書きました。

 なぜ私がいま、このタイミングで本書を執筆したのか。それには理由があります。

(中略)教職員や行政職員からは「休校中のことなど、もう忘れてしまいたい」「触れてほしくない」という印象を受けることが少なからずありました。


 一例としては、「学校評価」といって、各学校が年度末などに必ず振り返りを行い、自己評価等をする仕組みがあります。ウェブ上で公開されている2020年度の評価結果(報告書や評価シートなど)について、試しに20校以上(小~高、地域はさまざま)を調べて読んでみましたが、休校中の子どもたちへのケアや家庭学習支援、また学校再開後のICT活用などについて、しっかり反省しているものは、残念ながら1校もありませんでした。


 すべての学校が同じとは言いませんが、かなりの数の学校が、過去を振り返り、反省し、学習する組織にはなっていないと予想します。(中略)

 

 読者のなかには、「失敗」と呼ぶ(あるいは呼ばれる)ことに抵抗感がある方もいると思います。本書では有効な手立てを打てなかったこと、子どもたちへの悪影響が生じてしまったことなどを「失敗」と捉えていますが、失敗はいまをよりよくするための最良の「教材」「テキスト」である、とも考えています。私の好きな本の一節にはこうあります。

「我々が進化を遂げて成功するカギは、『失敗とどう向き合うか』にある」

 

 紹介が長くなりましたが、よかったらぜひご覧ください。感想、または妹尾の認識が不足しているところや改善点は、ぜひ遠慮なくお寄せいただけると、ありがたいです

 

 

 ◎関連本 企業等の失敗から学校はなにが学べるのか。重版(4刷目)です!

学校をおもしろくする思考法―卓越した企業の失敗と成功に学ぶ

学校をおもしろくする思考法―卓越した企業の失敗と成功に学ぶ

  • 作者:妹尾 昌俊
  • 発売日: 2019/07/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

多忙の問題などにはこっちのほうが切り込んでいます。『教師崩壊』、好評いただいています。

 

 

学校をおもしろくする会 第2期やってます~。

みなさん、こんにちは~、コロナで相変わらず大変ですけど、みなさんはお元気ですか?

ぼくのほうは、かんたんに近況を報告します。

その1・・・三男(5番目、0歳児)に歯が生えてきました~!うちにとってはビッグニュース~。

その2・・・新しい本を書いています。また発売近くなったらお知らせします!5月頃かな?

 

その3・・・ちょっと詳しく。

 

「学校をおもしろくする会」という勝手連(ぼくのふるさとの阿波踊り風に言えば)、自主ゼミのようなものをやっています。

コロナ禍の4月に、先生たちの学びも止めないという思いもあって開始して、オンラインゼミ(Zoomで全国各地の学校の先生や支援者の方ら)も20回以上やってきました。

 

今月(2月)からは第二期ということで、改めてスタートしました。趣旨に賛同くださる方なら、どなたでもウェルカムです。概要をお知らせします。

 

f:id:senoom:20210226203545p:plain

 

おもろくする会の概要、趣旨

妹尾昌俊が主宰するオンラインゼミです。

「学校は、命令や指令、強引な順位付けではなく、学習の方向付けを導入することで、持続可能性のある、生き生きとした、創造的な場に変えられる。」(ピーター・M・センゲ)。

そんな思いで、教育に関心のある方を結び、アイデアを交換し、なるべく深く広く考えられる場にしたいと思っています。

 

学校の先生方がふだんはあまり聞かないかなと思うような企業等での知見や発想法の紹介、参考になりそうな事例(学校、教育委員会等)の深堀りなどを進めています。とはいえ、少人数で気楽に意見交換しています。

 

対象参加者

上記の趣旨に賛同し、会(ゼミ)に貢献する意欲のある方なら、どなたでもOK。

学校の先生だけの集まりではありません。保護者や企業の方も参加しています。ぼくも保護者ですし。

 

参加方法

Facebookグループで情報交換(無料)

※あらかじめ注意点(グループのお約束)をご覧いただき、参加申請をお願いします。

・この会では、日本中の学校をもっとクリエイティブな場にしたいという思いで、関心のある方を結び、アイデアを交換したいと思います。

・誹謗中傷や広告などはお断りしますので、ご理解のほどお願いします。

・このページでのコメント等は各自の個人としてのものですので、所属組織等のものではないことをご理解ください。他の箇所でシェアしたい場合はご本人の同意を得てください(イベントのお知らせなどは除く)。


https://www.facebook.com/groups/462526621420639

 

◎オンラインゼミ 月2回程度(Peatixにて月ごとに募集、3千円)

・Zoom上でミニセミナーを開催します(1回90分程度)。

・オンラインセミナーはずいぶん増えてきましたが、おもしろくする会の特徴としては

★聞く一方ではなく、発言したり、意見交換したりするので、自分の学校に引き寄せて考えていけます。

★あれが悪い、これが悪いと批評ばかりする場ではありません。批判的な思考力は高めたいですが。建設的なアイデア出し、ブレーンストーミングもしていけるようにします。

★『学校をおもしろくする思考法』などを書いた妹尾がファシリテートしながら、ほぼ毎回、参加者と深めたい問いを立てながら、進めています。

★都合が合わない方のために当日の動画をあとでご視聴いただけます(容量の関係で開催後約2週間以内)。

★有料だと高く感じられる方もいると思いますが、持続可能性を高めるため月ごとの会費制にしています。1回の飲み会より安い感じにしています。また、毎月募集しますので、気が向いた月にご参加いただけます。

 

3月のオンラインゼミの予定

★3月13日土曜 朝の9:30-11:00
「みんなの学校」という映画で有名になった、大阪市立大空小学校の校長、教頭だった市場先生と対話します~。

すべての子どもの学習権を保障するという理念のもと、子どもたちから学ぶ教職員チーム、担任等が一人で抱え込まない学校組織はどうやってできたのか。初代校長の木村先生から引き継いだ市場先生はどういうことを心がけてきたのか、他の学校にはどのようなヒントがあるのかなどを深めたいと思っています。

 

★3月24日水曜 20:00-21:30

長く多くの経営者に読まれており、経営学者からの評価も高い『小倉昌男 経営学』をもとに学校へのヒントを探ります。

宅急便誕生と成長を支えた思考法と全員経営の実践について意見交換します。

激動の今年度の振り返りと次年度に向けたアイデア出しなどもできるといいなと思っています。

 

オンラインゼミの募集はPeatix上で行っています(下記リンク貼っておきます)。きょうの近況はこのくらいで~。では、また~。

peatix.com

 

 

2020年もいろいろありました、ありがとうございました。

ゆる~く、この1年の自分のふりかえりをしたいと思います~。

 

今年もほんといろいろありましたね~。新型コロナでたいへんでしたけど、いいこともたくさんありました。ともかく元気でいられるだけでラッキーです。

 

今年よかったことの第一位は

・・・

・・・

ジャジャン! とかもったいぶるほどの話じゃないですけど、

それなりに家族仲良くできたことかなと思います。

 

ラジオ番組で壇蜜さんと会えたことと書こうかとも思いましたが(あっ、書いてますが)。

 

うちは小学生、中学生、高校生の子どもがいるんですが、休校になったので、とても長く一緒に過ごしました。カタンというボードゲームやトランプの大富豪などでよく遊びました。最近はドミニオンというカードゲームもよくやるようになりましたが、高校生の長男が強すぎて、勝てません。。。

 

8月には5人目が生まれ、さらに賑やかになっています。

↓ こうして寝てくれるときもあれば、すぐオギャーってなるときもある。

f:id:senoom:20201231172201j:plain

 

2019年は学校向けの講演・研修などで出張が多かったのですが、今年はコロナの影響でキャンセルが相次ぎ、ほんと4月からはどうしようかなという感じでしたが、これは家でできることをやれ、ということだろうと気持ちを切り替え、今に至ります。

ぼくにとっては、人生のなかでおそらく最も家事育児時間が長い1年になったので、妻としては喜んでいる部分もあるようです。

 

仕事のほうは、研修会などで地方に行って、地元の方と美味しいものを食べて、教育関係などの話を深め、温泉に入って、ついでにできれば、史跡めぐりをしてから帰る、というのがぼくの至福のときでしたが、コロナのため、しばらくはガマンです~。温泉に行くくらいは気をつけながらいけそうですが。

 

そのぶん、オンラインで日本中(あるいは海外とも)とつながって、やりとりしたりできたのはよかったです。オンラインゼミの「学校をおもしろくする会」というのも主宰していて、会計事務などは滞ってしまって反省なのですが、4月~12月まで約20回開催できました。

 

2019年11月にこれまで個人事業だったのを合同会社にして、これも事務的なところはぼくはダメダメだったので、妻(起業の先輩でもある)と専門家の方にサポートいただき、今に至ります。先日ぶじ、法人税も納めてきました。

 

休校中の学校の様子や教育行政の動きなどについては、学校等に勤めていない自分としては、少し距離を置いて見られる部分があったかなと思っていて、「これでほんとにいいの?」、「子どもたちのことが置き去りじゃないの?」、「そんな政策進めても、副作用のほうが大きいんじゃない?」とか思うことが多々ありました。

 

ぼくの見立てが当たっていたかどうかは検証、反省するべきですが、Yahoo!ニュース解説などで頻繁に記事をアップしました。今年は50本以上書いたようです。ちょっとでも、現場(学校現場もそうですし、行政現場なども含めて)でがんばっている方々の参考になれば、うれしいです。

news.yahoo.co.jp

 

5月に出した拙著『教師崩壊』(PHP新書)も多くの方に手に取っていただき、ありがとうございました。まだのかたも、ぜひよろしくお願いします!

Amazonでも82個もレビューが付いています。ありがたいことです。

この本にも書いていますが、コロナ前からの深刻な問題がコロナ禍にあって、より膨らんできたところ、あるいは可視化されやすくなってきたところがあると感じています。

 

いまも4~5冊分くらい、本にしたいアイデアはもっていて、ネタ帳にもたまに書いていますが、原稿はまだまだです。2021年がんばりたいことのひとつです。また、研修などもそうですが、ぼくの弱点は、その後どうだったかのフィードバックを受けるのが少ないことなので、2021年はそういうところももっと強化したいと思っています。

 

コロナのなかでいろいろ制約はありますが、2021年も多くのかたと、主体的で対話的で深い学びができればと思います。今年1年、どうもありがとうございました。

 

 

近況シェア、いろんなシンポジウムにも参ります~。

みなさん、こんにちは~。まずは、ちょっと近況報告を。

 

少し前ですが、子ども(5人目、三男)が生まれました。0歳児ってすぐオギャーってなるし、いろいろたいへんですが、成長も著しいです。妻はほんとよくがんばっています。ぼくも在宅仕事も多く、5人目にして、一番たくさんお風呂入れてますね。目下の悩み・・・ぼくは冬場は手が冷たくなりやすいので、おむつ替えのときなどによく泣かれております。

★ほっぺ、ぷにぷにで~す!

f:id:senoom:20201128085851j:plain

 

Web会議中などもたまに子守りしながら参加となっておりますが、みなさん、あたたかい方が多く、ありがたいことです。

 

それから、仕事ではいくつかシンポジウムを企画したり、登壇したりしています。コロナ禍でオンライン視聴も可能なものがほとんどですので、よかったら、ぜひご参加ください。

 

まずはきょう(11月29日)、このあとで関西教育フォーラムがあります。日曜は仕事しないのですが、大学生たちの熱意におされて参ります。漆さんや陰山さんともご一緒できて、楽しみです。

kyouikusaikou.jp

12月2日水曜夜はコクヨさんの企画で

ポストコロナの、教員の働き方と学校施設の在り方-働き方の変化と施設環境の事例

というテーマでウェビナーでのセミナーがあります。

www.kokuyo-furniture.co.jp

 

12月5日土曜午前は、筑波大学附属高校の研究大会で講演します。

www.high-s.tsukuba.ac.jp

 

12月12日土曜午後は、ぼくも企画・コーディネートに関わっている、NPOまちと学校のみらいのフォーラムがあります。

小中の児童生徒一人一台端末と学校での校内ネット環境の整備が急ピッチで進んでいますが、機器が整っても、学びや教育の中身は大丈夫だろうか、という問題意識から企画したものです。豪華なゲスト陣、それから現役の高校生もパネラーになって、深く掘り下げたいと思います。

f:id:senoom:20201129122212p:plain

※リモートと対面の両方で開催予定でしたが、リモートのみに変更になる可能性があります。お申し込み、プログラム案は下記から。

focas2020.peatix.com

ほか、いくつか、教育委員会等からの依頼で講演や研修会などに参ります。新型コロナには気をつけつつ、先生たちも楽しく学び続けられるよう、自分のできることを広げていきたいと思います。12月は本の原稿書きも進めます~。

引き続き、どうぞよろしくお願いします~。

 

コロナ時代の教職員の働き方を考えよう 【動画、資料を公開!】

猛暑ですね~。みなさん、いかがお過ごしですか?

きょうから、うちの子どもたちの小中学校は再開しました。。。コロナ以上に熱中症が心配です。

さて、きょうは3つ近況をお知らせします!

 

その1。ぼくの研修動画を公開します。

テーマは「withコロナ時代の教職員の働き方を考える」というものです。新型コロナの影響で、学校、教職員のやることは増える一方です。

 

こんな感じ↓

 

f:id:senoom:20200817203215p:plain

 

このままでは、過労や鬱で倒れてしまう先生が続出しないか、本当に心配です。

1、感染症対策や熱中症予防などの安全対策

2、教育活動の充実(授業の質向上など)

3、教職員と子どもたちの負担軽減

 

この3つはともに推進する必要があります!!!

どれかだけやって、あとは悪化してもやむなしでは、ダメです。持続可能で魅力的な学校にならない。

 

この講演・研修動画では、じゃあ、どう考えて、なにを進めるかを解説しています。

YouTubeに公開したので、無料ですし、資料もダウンロードできるようにしました。自分で言うのもなんやけど、、、サービス精神旺盛やね。

※下記はプレゼン資料の一部

f:id:senoom:20200817203220p:plain

★動画はこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=HNjvi1ScQtM&list=PLsk5EeH82O_-PcQ5VGmfZi6lavrwtXS24

★資料はこちら

https://www.slideshare.net/senoomasatoshi/with-237978738

 

ふつー、研修講師って、動画や資料は公開しないですよ。。。

ネタバレになりますし、わざわざ有料で呼ばなくていいや、となるリスクもあるので。

 

まあ、ぼくの場合はその心配よりも、コロナ禍での先生たちの状況をなんとかしたいという気持ちのほうが強いので、アップしました。

 

それに、ぼくの講演研修ネタはほかにもいっぱいあるし。本もたくさん出していますし、お話しできることや一緒にワークショップできることもたくさんありますよ~(オンラインも歓迎)。

むしろ、動画をご覧いただけると、今後の講演や研修では、動画で視聴できる箇所ははしょれるので、応用編をできますね!

 

この動画は埼玉県上尾市のある小学校にて、その校長先生のご縁で、プレゼンさせていただきました。実は・・・画面では映っていませんが、教育長さんも参加してくださいました。(コロナ対策でごくごく最少人数で、換気しつつ行いました。)

撮影と編集はプロの久保村真さんがご協力くださいました。動画が見やすいとすれば、久保村さんのお力のおかげです。

 

お知らせ、その2。妹尾のウェブサイトがリニューアルオープンしました!

実はずいぶん前から開設していたのですが、あまり活用できておりませんでした。本も増えたし、動画もちょくちょく増やしていこうと思っていますので、どうぞこちらのウェブサイトもよろしくお願いします。

senoom.jimdofree.com

お知らせ、その3。なんか宣伝ばかりのような気もしますが、、、

妹尾の本たちが重版を重ね、好評発売中です!

手にとっていただいたかた、応援いただいたみなさま、ありがとうございます。

現役の学校の先生方や教育委員会の幹部のかた、保護者のかたたちから、感想をたくさんいただいています。

 

学校をおもしろくする思考法―卓越した企業の失敗と成功に学ぶ

学校をおもしろくする思考法―卓越した企業の失敗と成功に学ぶ

  • 作者:妹尾 昌俊
  • 発売日: 2019/07/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

今後ともよろしくお願いします~。

 

【感謝!】新刊『教師崩壊』にたくさんの感想をいただいております(1)

みなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?コロナ禍のなか、健康で生きていられるだけで、ありがたいなあと思う日々です。

 

今月から、あるいは来月から、学校を再開する動きも広がりつつありますね。

長引いた休校明けで、いろいろな難しさやチャレンジがあると思います。不登校の子たちも増えるのではないでしょうか?

関連することは、ぼくのYahoo!ニュース解説や教育雑誌などでも発信していきたいと思っています。

 

さて、先日、いよいよぼくの新刊、『教師崩壊』(PHP新書)が発売になりました!

当初は4月中旬の発売予定で、3月終わりのギリギリまで修正していたのですが、コロナの影響で書店の閉鎖や本の流通にも影響がありまして、1ヶ月ほど遅れましたが、無事発売できました。

※概略はコチラです。

senoom.hateblo.jp

写真は、中学生の長女がつくってくれたPOP案です。ぼくの名前の漢字がちょっとまちがってますが、ご愛敬で(俊はぎょうにんべんではありません)。

 

f:id:senoom:20200522170829j:plain

 

 

手にとっていただいた方々、ありがとうございます。幸い、Amazonの学校教育部門で1位になるほど、多くの方にご覧いただいています。ご感想、意見(ご批判を含めて)、レビューなどいただけると、一層うれしいです。

 

今週は、大竹まことさんのラジオにも出演し、大竹さんと壇蜜さんともこの本の関連することでトークしてきました。

※こちらのポッドキャスト(5月20日)でも、ご視聴いただけます。

www.joqr.co.jp

さっそく、感想も届きました。いくつかご紹介します(一部を抜粋)。

■内田良さん(名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授)


「めちゃくちゃ、勉強になった!」

「徹底して現場目線!」

「データ満載で 学校のいまがわかる!」

 

内田先生、ありがとうございます。お互い問題意識も年齢も近くて、盟友です。ぼくが新書で一般の方向けの本も書きたいなと思ったきっかけが、内田先生の名著『教育という病』(ちくま新書)です。

 

続いて、校長先生からも。

■市場達朗さん(大阪市立東小路小学校校長、元・大空小学校校長・教頭)


これまでの学校のあたりまえを見直すチャンスが今です。
豊富なデーターが盛り込まれ、判断の根拠が明確に表現されている本著です。
教育に携わる人として、現実から目を逸らさず、自分の足元を見つめ直す機会をもらえた一冊

 

■増渕広美さん(前・神奈川県立市ケ尾高校校長)


日頃感じていたことが客観的資料を用いて論理的かつわかりやすく書かれているので、一気に読み切ってしまいました。
しかも、ただ論じるだけでなく、歯に衣着せぬ提案をされていらっしゃるのは、さすが❗️です。
共感、同感の箇所が多く、読み終わってみると付箋いっぱい、メモいっぱいでした😅
御著の投じた一石が、日本の学校教育の転機、変革につながることを心から願っています✨

 

市場先生とは、映画「みんなの学校」の大空小学校を訪れたときに、ご一緒したことがあります。

増渕先生とは、「市ケ尾ユースプロジェクト」という、中高生と地域人材が一緒に地域課題を考えて、行動する探究的な課外活動を3年間、一緒に進めてきました。ぼくもNPOの立場から企画、コーディネート、中高生向けの研修などを手がけてきました。

 

教育委員会のかたからも感想をいただきました。

教育行政の立場として読ませていただきましたが、学校、教職員、子どもたち、保護者、教育行政それぞれに対応した内容だったと思います。

特に考えさせられたのは、「学校って何だろう」とあまりにも基本的なことかもしれませんが、当たり前すぎて見過ごしていた点、元教員として、疑問に感じていなかった点など、著書にあった「教師の感覚の麻痺」、「日本の教員ほどマルチタスクにやっている国はない」、「週休2日でなかった時代と同じ授業数をこなそうとしており、なおかつ質の向上を求められるため自ずと無理が生じる」ということは、漠然と感じておりましたが、先生がズバッと言ってくださった感があります。

国への要望、改善すべき点を明確に代案として記していただき、私も改めて方向性が見えたところであります。

人的支援により先生方の時間を生み出すことはとても重要だと思います。
しかし、最初の章にあったように、先生のなり手が激減しているのは事実です。

自治体も例に漏れず不足しています。倍率も小学校は特にここ数年は低倍率で、受ければ合格してしまうレベルです。

質の低下は避けられません。

だからこそ、質の高い教員研修やメンター研修が必要なのではないでしょうか。各学校でOJTを通じて正しい方向に導き、フォローを欠かさないことが大切です。

先生の著書を参考に、まずは「先生方が考える集団」になり、与えられたことだけをするのではなく、自分で良し悪しを判断し、創意工夫することを忘れてはいけないと感じました。

 

現役の教師の方からも感想をお寄せいただいています。かなり長文のかたも、どうもありがとうございます。

 

■岡崎博吉さん(大分県教育文化研究所理事長)


教育現場の実態がこれほどリアルに示された書籍は私も初めてでした。データはもちろんですが、我々教師の本質論まで踏み込んでいただいております。私も目が醒めました。

私がこちらの本に出会い、感じていることは、「教師崩壊となる前に、教師自身が再度ふんどしの紐を閉め直せ!今、教育現場で真に必要なことから目を背けずに、覚悟を持って挑め!」ということです。御著との貴重な出会いを無駄にすることなく、挑んで参ります。

 

■ある小学校教員のかた

 

①学校に勤めている全ての教員(正規・非正規ともに)に読んでほしい一冊です。「教師崩壊」には、現状の教員の問題点が詳細なデータとともに明確に示されているので、説得力があります。

学校現場には「自分の全てを子供にかける」思いを強くもち、プライベートの時間を削って働いている人がいます。しかし、教員の働き方に疑問をもっている人もいます。そのような同僚にオススメしたい、読んでもらいたい本です。

 

②教師不足については、毎年深刻さを増しています。妹尾先生のご指摘の通り、全国各地の学校で起きていますし、私の身近な学校でも起きています。まさに、パズルの穴を合わないピースで埋めているような状態です。

 

③教員の質については「教師の多忙化と育成不足の負のスパイラル」でおっしゃられている通りです。勤務時間中全て予定が埋まっていますし、休憩時間すら無い状況の中で、若手教員がベテラン教員の授業を見に行ったり、ベテラン教員や管理職が若手教員に対して研修を実施したりする時間が全くとれません

 

④「忖度する主体性」は、学校現場にぴったりの言葉です。特に同調圧力が強く、「例年通り」「伝統文化を引き継ぐ」「昔からやってきたこと」が先行して、新しいことにチャレンジしようと思っても実現しません。私は以前から「教室で掃除機を使えば衛生的かつ効率的に清掃ができる」と訴えてきましたが、令和時代になってもこの意見が通りません。

 

⑤「第3章 失われる先生の命」については共感するところが多く、私は一番関心の高い内容でした。なぜなら、私も心の病で休職をしたからです。 妹尾先生のおっしゃる通りに、過酷な労働で疲れ果ててしまい、様々なところで悪影響が出ています。これもある意味では、「教員の質の低下」と言えるかもしれません。

 

⑥ブラック校則、福井県池田町の中学校での過度の叱責、160問の算数の宿題のやり直し、教員間の暴力問題、わいせつ行為、指導死などについては、同じ教員として理解ができない事案ばかりですし、絶対にあってはならないことです。

 

⑦「第6章の教師崩壊を食い止めろ」については、実現できれば本当に日本の教育が豊かになるでしょう。たしかに学校は欲ばりすぎです。新型コロナウイルス感染症の蔓延で一斉休校が長期化したことをきっかけに、学校では何をスクラップするのか議論を進めています。日本の危機的な状況だからこそ、学校も教員も変わる必要があると思っています。

 

■和田慎市さん(高校教員)


 特に教師はもちろんのこと、教育行政関係者や保護者など教育に関わる方、さらには広く一般市民の方にもぜひ読んでいただきたい本です。

 タイトルからしますと教師の問題点を指摘したり、批判したりする内容を想像してしまうかもしれませんが、いたって建設的な内容の本です(近年、タイトルはどうしても注目されやすくインパクトのあるものになってしまう傾向があります)。

 

 私が評価する点は、この本が教育問題の書籍にありがちな、評論家による学校現場から乖離した理論的なものであったり、逆に主観・感情を前面に出したりしているものではなく、膨大なデータや聞き取りなどのエビデンスをもとに、論理的に述べられているところです。

 もちろん私のような泥臭い学校現場の教師から見ると、一部微妙に認識が異なる点が多少はありますが、逆に考えれば私の限られた実体験・実践の方が特殊であり一般的でないことも考えられます。


 特に最後の6章 「教師崩壊を食い止めろ」は是非読んでいただきたい部分です。

 これまで私は拙著や投稿記事、ブログなどで、「電話応対午後6時まで」「教師の仕事範囲を明確にする→教師の業務ではない仕事を明確に規則等で定め、世の中に周知する」「給特法の廃止、今回の変形労働時間制導入禁止」など、教師の労働環境の改善について具体的に主張してきました。
 著者が第6章で主張されている「欲張りな学校をやめよう!」は、まさしく私の考えとほぼ一致するものですが、その中身は私よりももっと具体的かつ説得力のあるアイデア・対策がいっぱい詰まっています。


 現在の政治や教育行政の現状を見れば、著者や私が考える改革はいばらの道かもしれません。しかし、学校教育や子供達・教師のために、これほどまで熱心に取り組まれる妹尾氏のような方がいるわけですから、私たち教師も足元から少しずつであっても粘り強く改革を進めるべきだと思うのです。
 そして1万人いや十万人規模の教員が動くようになれば、学校教育を大改革する力になると思うのです。
 

 教師の方はもちろん、日本の教育を良くしたい心ある方は、教育・教師の現状や問題点を的確に把握し、解決策を考え実行できるようになるためにも、ぜひ一度読んでいただければと思います。

 

感想をいただいたかた、またこのブログ、今回長文になりましたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました。

教師崩壊 先生の数が足りない、質も危ない (PHP新書)
 

 

それから、ぼくの本はどれも思い入れがあります。どれもめちゃ気合い入れて書いていますので。『学校をおもしろくする思考法』も重版・3刷目になりました。こちらもどうぞよろしくお願いします。

f:id:senoom:20200522170812j:plain

 

学校をおもしろくする思考法―卓越した企業の失敗と成功に学ぶ

学校をおもしろくする思考法―卓越した企業の失敗と成功に学ぶ

  • 作者:妹尾 昌俊
  • 発売日: 2019/07/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

時事問題、教育課題などについては、こちらでほぼ毎週(たまに毎日)のように発信中です。引き続きどうぞよろしくお願いします。

news.yahoo.co.jp

先生たちの学びも止めない!学校をおもしろくする会(ゼミ)始めるよ~!

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

 

新型コロナの影響で、学校教育の関係者も、とても大変な日々かと思います。翌日に向けて準備していたことが、夕方の会見でひっくり返された、なんてことも起きていますし。学校再開したところも、休校中のところも、心配事は事欠かない日々かもしれませんね。

続きを読む

【新しい本が出るよ~】”教師崩壊” 5つのティーチャーズ・クライシスを解説

お知らせです。今度(順調にいけば、4月中旬に)、新刊が出ますよ~。

『教師崩壊』(PHP新書)。どの本にも愛着はすごくありますが、今回もです。

 

f:id:senoom:20200324213406j:plain

続きを読む

独自調査を実施中! 学校が「忙しすぎる」と、教職員の学びを減らす

今年もあとわずかですが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

妹尾は全国各地を講演、研修などでまわっていますが、元気に楽しくやってます。

続きを読む

新刊『「忙しいのは当たり前」への挑戦』のあとがき

みなさん、こんにちは!このブログもとっても不定期更新となっておりますが、お知らせです。新刊が出ました。正確に言うと、今月2冊出ます。

じゃじゃん、第一弾は、『こうすれば、学校は変わる! 「忙しいのは当たり前」への挑戦』です。

 

f:id:senoom:20190614182530j:plain

八重洲ブックセンターで置いてくださっていました!

学校の働き方改革や業務改善について、みなさんの学校では進んでいますか?

 

  • 「いやー、掛け声だけだよね」というところ。
  • 「早く帰れ」とだけ言われたって、仕事が減らないんじゃ、どうしようもないじゃない、という声。
  • 部活動や行事をめぐっては、いろんな意見が職員のなかでも、保護者のあいだでもあって、どうしたらよいか困っているという学校。

などありますよね。

 

本書では、こうしたみなさんのギモンや悩みを踏まえながら、陥りがちなまちがい(失敗と言うと言い過ぎですが)を避けて、効果のある働き方見直しを進めるための5原則を、とにかく具体的に解説しています。

 

★出版記念のトークセッション(セミナー)もやります。7月6日夕方@八重洲ブックセンター

校則ゼロにしたことで有名な世田谷区立桜丘中学校の西郷校長先生をゲストに、学校は、教師は、真にどんなことに時間とエネルギーをさいていくべきか、深掘りますよ~。

(詳細、お申し込みはこちら)

https://www.kyouiku-kaihatu.co.jp/camp/talkevent.html

 

★★★

きょうは、このブログで、本書のあとがきを公開します。

”あとがき”って最後に読むものじゃないか?と思われている方、

 

はい、ふつうはそうなんですが、あとがきから読むという読書法もあります。あとがきに、その人が言いたいことがまとまっているという場合もありますし。あるいは、執筆の動機とか。

 

なので、もしよかったらご参考になればと思い、アップしてみました。

こうすれば、学校は変わる!  「忙しいのは当たり前」への挑戦

こうすれば、学校は変わる! 「忙しいのは当たり前」への挑戦

 

 

 

・・・あとがき・・・

 

 「なぜ、妹尾さんは、働き方改革や学校改善に、これほどアツく取り組んでいるんですか?」

 

 各地で講演・研修などをしていると、時よりこんな質問をいただきます。理由は、大きなところでは3つでしょうか。

 

 ひとつは、熱心な先生の過労死に接したからです。2011年には堺市立中学校に勤務する26歳の前田大仁さんが亡くなっています。教科指導も部活動も熱心で、生徒からもとても慕われていた、2年目の若すぎる過労死でした。

 

 「主人が亡くなったときは10歳だった次女が、もう20歳。これからはお父さんのいない月日のほうが長くなります。」一昨年そう話してくださったのは、工藤祥子さん。横浜市の中学校教師(保健体育)だった義男さんは修学旅行の引率後に体調が悪化し、亡くなりました。40歳。前任校では⽣徒指導専任と学年主任を兼務し、かつ授業数も規定の上限より多く、進路指導やサッカー部の顧問も担うなど、とても“専任”とは言えない多重な多忙のなかにいました。

 

 いくら児童生徒思いだからといって、命を縮めるほどの多種で大量の仕事を強いるべきではないし、このような献身的な教師の過労死は二度と起きてほしくない。そう多くの人が共感されると思います。ですが、上記も含め、教師の過労死や過労自殺があっても、検証報告書らしいものはなにも出ないし、再発防止に向けた施策が自治体等を越えて共有されたという形跡もありません。そして、似た事案がそのあとも実際に起きています。

 

 これはどう考えてもオカシイ。そう感じたのが、ぼくが、教師経験もなく、教育行政関係者でもない、ヨソモノであるにもかかわらず、働き方改革に本格的に取り組むようになったきっかけです。

 

 ふたつ目は、全国各地にとてもいい先生が多いことを知っているからです。ぼくが中高生だった頃の恩師もそうでしたし、仕事を通じて、ありがたいことに、ステキな先生たちと多く出会いました。ママ友、パパ友でもある、同じ年の小学校教諭は、三人の娘さんを寝かしつけたあと、朝4時に起きて授業準備などをこなしています。ですが、ひとつ目と重なりますが、こうした友人たちも“死と隣り合わせ”の現場にいるのです。これはなんとかしたい、自分のできることはしたい、という気持ちで活動しています。

 

 3つ目は、約3年前からぼく自身が脱サラして、比較的自由がきく仕事にライフシフトをして挑戦中であることも影響しています。まだまだ試行錯誤なところはありますが、自分の好きなこと、真に重要と思うことに人生の多くの時間を振り向けられるようになりました。間違いなく、自分や家族の幸福度は高まったと思います。

 

 ついでに申し上げると、働き方改革の成果指標は、時間外月80時間(あるいは45時間)超えの割合とか、残業時間の平均値などとしている自治体が多いのですが、それらに依拠しすぎるのは考えものです。そうした数字のモニタリングは重要ですが、本質的には何がもっと大事かを繰り返し問い直し、共有していかないと、「残業時間が減りさえすればいいのね」と短絡的に考える人も忙しい現場では多くいます。原則月45時間・年間360時間というガイドラインができて、その懸念は強まる一方です。既に虚偽申告や過少申告が横行している地域もあります。

 

 「教職員が幸せを感じて、イキイキと働けているか」どうか、「この仕事を自分の子どもや甥っ子、姪っ子らに自信をもって勧めたいか」、「育児や介護、病気を抱えても無理なく続けられると思うか」、「自分のクリエイティビティや思考力を高める時間も取れているか」といった指標でもいいのではないかと思います。本書で「Why働き方改革?」という点を考えてきたこと(第2章)とも重なる話です。

 

 話を戻しますね。エラそうなことを言うつもりはないのですが、ぼく自身の生き方をとおして、出口治明さんの提案する「本、旅、人」から学び続ける人生は、とても面白いと実感しています(第5章)。

 

 時間どろぼうの“灰色の男たち”に人生をゆだねるのではなく、自分の時間を取り戻すこと。あれもこれもという発想ではなく、ある程度真に重要なことを選択した上で、時間対効果を高めて仕事を進めることは、自分とまわりの幸せにもつながります。このことは、自信をもっておススメできます。

 

 教師の仕事の多くは、授業準備などを典型として、どこまでいっても百点にならず、キリがない性質をもっていますし、プライベートでの活動や自己研鑽などと仕事を完全に区別するのは難しい場面も多くあります(専門家は無限定性、無境界性などと呼んでいます)。ぼくにとっては講演の準備や本の執筆なども似ています。映画を観ても、ディズニーランドに行っても、「これは今度研修のネタに使えるな」とか考えていますから。ですが、だからといって、どこまでもズブズブやっても、いいものはできませんし、疲れを溜めるよりは、(いいアイデアが浮かばないか、考え続けることはしながらも)リフレッシュしたり、本・旅・人などで視野を広めたりしたりしたほうが、結果的にはアウトプットはよくなると感じます。

 

 AI時代に、子どもたちにクリエイティビティや問題解決力などが重要となっているなか、ぼくは、日本中の先生たちにもクリエイティブな時間を楽しんでほしいと感じています。

 以上が、ぼくが働き方改革に本気で取り組む理由です。

 

 How about you? みなさんはガチで取り組んでいますか?

 

 

 「学校現場は絞りきった雑巾のようです。国のほうでもっと教員数を増やしてくれないと、ムリですよ。」

 

 これも、講演などのとき、しょっちゅうお聞きします。

 ぼくも、とりわけ小学校においては、教員数はもっと必要だと強く感じています。トイレに行く暇もないほど、休憩も取れないというのは人間的な労働環境とは言えません。また、教員定数の決め方は、小学校は学級担任制を前提としているため、中学校や高校と比べて著しく不利で、級外(担任をもたない人)が多く出ない計算式になっています。これでは有給休暇や病休も取りづらく、よほどしんどくなってからしか休まないという人が多くいます(自分が休むと代わりがおらず、自習等になることも多いので)。

 

 では中高と比べて、小学校の先生がラクかと言えば、まったくそんなことはなく、「どうして雨は降るの?」、「どうして分数の割り算は逆さまに掛けるの?」という子どもたちの素朴な疑問に答えていく仕事です。しかも8教科、9教科など準備。加えて、家庭の貧困問題や発達障がい、外国にゆかりのある子等も増えて、福祉的な配慮やきめ細かな教育的支援が必要な子も大勢います。さらには、新採で3日目、4日目から学級担任をする人がほとんどです。

 

 財政制約が厳しいことも承知していますが、小学校の教員定数の決め方は根本から見直すべきだと思っています。

 ですが、同時に、とても気になることがあります。国がやってくれないと、と言う人の多くには、「教員数が増えないうちは、学校や市区町村(または都道府県等の)単位では、たいしたことはできない」と思い込んでいるか、あきらめているふしがあります。本書の各章で述べたとおり、そんなことはなく、学校や地域で進めていけることも多いです。絞りきった雑巾のようという気持ちはわかりますし、これまで学校現場にビルド&ビルドで負担を増やし続けてきた文科省教育委員会は猛省してほしいと思いますが、主体性も問題解決力もない態度を教師が続けていては、多少教員数が増えても、業務量や残業はたいして減らない事態になるでしょう。

 

 また、何かしら働き方改革や業務改善に着手しても、いわば、あさってな方向に動いていたり、道に迷ったりしている学校も少なくないことをぼくは見てきました。冒頭で述べた、5つの大まちがいはその典型例です。

 

 そこで、本書では、働き方改革を進める上で“地図”や“ガイド役”となりたいと考え、5つの原則とそれに紐付く具体策を提案しました。この5原則は、特段派手ではないし、読者のみなさんにとっては「当たり前」のことを述べているだけと感じるかもしれません。しかし、「忙しいのは当たり前」という学校を変えていくためには、「当たり前」に見えることを真面目に着実に進ちょくさせていくしかないのです。ぜひ各校等においては、「Why 働き方改革?」という理念、目標を十二分に共有したうえで、多忙の内訳を分析して、重点的に取り組むべきことを決め、工程表にするなどして、具体的に落とし込んでほしいと思います。

 

 本書の内容には、国の審議会や各実践地域・学校で伺ったことや議論したこと、教育関係者らと楽しく飲みながら考えたこと、ぼくの趣味や育児経験などがふんだんに活かされています。紙面の関係上、個人名はあげませんが、たくさんの人のおかげです。今後も進化・深化させたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

 

 本書が「忙しいのは当たり前」という学校の慣性の法則へ、
 挑戦する一助となりますように。

 

          講演で関西に向かう新幹線のなかで 2019年5月

                            妹尾昌俊

 

・・・以上お知らせでした。写真は最近の著者です・・・

f:id:senoom:20190614182538j:plain

 

Amazonの学校運営で1位となりました★ 

予約、購入いただいたみなさん、ありがとうございます。忌憚なくご感想やレビューなどよろしくお願いします。ほかの既刊も引き続き応援よろしくお願いします。

こうすれば、学校は変わる!  「忙しいのは当たり前」への挑戦

こうすれば、学校は変わる! 「忙しいのは当たり前」への挑戦