たくさんの当事者を知るー地域づくりや学校づくりに関心をもつには
きょうは、写真のとおり、松木正さんと松本英輝さんの学習会(ワークショップ?)に参加してきました~。
松本さんは、世界中を自転車で旅する、元気すぎるおっちゃん。上海からウルムチまで、中国大陸を27日だっけかで自転車で完走してしまう話など、とっても面白かったです。ぼくは中国大好きで、学生のときにシルクロードの旅と称して敦煌や蘭州に行ったり、三国志の旅と称して成都や赤壁にも行っていたので、親近感ありました。
なぜ、そんなしんどい旅をやるんですか?と聞いたら、「全然しんどくない。新しい発見があって楽しい。自分の限界も年を取るごとに高く越えていける」と、いま57歳(たぶん)の松本さんは、話してくれました。まだ先だけど、こんな50代でいたい。
松木さんは、うちの妻つながりで前からの友達ですが、いつもお互い酔っぱらったときの会話だった(うちで懇親会するとき)から、今日はシラフでちゃんと聞けてよかったです。
表面的な現象(これをコンテンツを呼ぶ)、見たいものだけ見るのではなく、その深層(プロセス)に目と心を向ける、という話などはとても興味深かった。ぼくはこのブログのとおり、理屈っぽいことが大好きですが、人間、ロジックだけでは動かないのも知っています(だって、子育てしているとよく分かるよ)。松木さんがいうプロセスにどこまで迫れるか、動かせるかだな、と感じました。
ところで、きょうの記事のタイトルは、ある参加者の方が言っていたことに関連してです。まちづくりや教育に、関心のある人はいるが、関心のない人も多い。どうしたらよいだろうか?
ぼくは霞が関に出向しているときに、いろんなワークショップを企画・運営していました(とっても楽しい仕事でした。中小省庁には珍しい仕事だろうけど)。そのなかで、ある大学の先生と話していたことがあります。どうしたら、地域づくり等に関心を高め、あるいは、その関心を持続させることができるか?
その先生は、たしかこういう内容をおっしゃいました。「なるべく多様な参加者がいることがアイデアを出すときには大事ですが、とりわけ、参加者の本気度を高めるには、当事者がいることが大事です。」
なるほどと思いました。たとえば、地球温暖化をなんとかしたい、と思っても、そう切迫感はフツーの人は感じないわけですが、砂漠化で大きなダメージを受ける人や島がしずんじゃう人が隣にいて話してくれたら、どうでしょうか?
あるいは、学校教育でいうと、いまの高校教育のままでいいのだろうか、センター試験がどうこうなるらしいけど・・・と、なんとなくのギモンがあったとします。それも、高校を卒業した人や中退した人、あるいは現役高校生などの声を実際に聞くと、がぜん、関心と問題意識が高まることでしょう。
つまり、こういうことです。当事者になれるわけではないかもしれないけど、当事者を近くに感じることで、当事者意識を高めることはできます。
他人事として、評論家ずらしてあれこれ言うだけ、愚痴るだけはラクかもしれません。でもそれでは、行動につながりませんし、何かやっても続きません。やはり当事者意識を高めることがエネルギーになるのですが、それは当事者と深く、あるいは広く触れられたか(直接、間接)だと思います。
ぼくはよく(儲からない)学校教育の支援を、どうしてやっているんだ?と聞かれます。しかも教育学部出身でもなく、教員経験もないので、なおさらフシギでしょ?
これについては、いろいろな思いはありますが、ひとつは、当事者に多く、深く出会えているからだと思います。
たとえば、ぼくが雑誌や研修会で副校長・教頭向けの話をしてください、書いてくださいと言われたとします。そうすると、「じゃあ、あの〇〇教頭を思い浮かべながら、〇〇教頭にもうん、うん、なるほど、と思ってもらうのにしよう」って考えます。
本を書くときも基本は同じです。友人に教員や事務職員は多くいますので、そうした一生懸命毎日やっている人、でも悩みも直面している人のためになることをしよう、と。
このへんは、自分軸と他人軸が重なる部分です。ぶっちゃけ、他人にどう思われようが、言われようが、自分は自分なので、知ったことではない、ともぼくは思っていますが、とはいえ、仕事や社会のこととなると、自分だけの満足でも満足できないのも確かです。
みなさんは、どうですか?なにか本気でやりたいことってありますか?それの当事者ですか?あるいは多くの当事者を知っていますか?
★お知らせ 5月28日@横浜で勉強会をします!
元気な学校づくりゼミ ~学校の”当たり前”を見つめなそう♯2 ~
日時:2017年5月28日(日)13:30~16:45
場所:横浜情報文化センター 小会議室
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課題図書を読みながら、学校教育のいまとこれからを考える場です。
今回は、学校が、教師が”よかれ”、”当たり前”と思って続けてきたことについて、捉えなおします。
具体的には、ある程度(たとえば平均点以上に)多方面にできる力をつけようという学校のビジョン、指導観について。詳細は下記。
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