【新しい本が出るよ~】”教師崩壊” 5つのティーチャーズ・クライシスを解説
お知らせです。今度(順調にいけば、4月中旬に)、新刊が出ますよ~。
『教師崩壊』(PHP新書)。どの本にも愛着はすごくありますが、今回もです。
やや煽り気味のタイトル等ではありますが、ぼくにとっては、10年以上、ずっと問題意識をもってきたことです。たぶん日本の教育の最重要課題のひとつだと思います。
扱うのは、教師にまつわる5つの危機(ティーチャーズ・クライシス)。
クライシス1.教師が足りない・・・講師不足、担任すら配置できない問題
クライシス2.教育の質が危ない・・・採用試験の倍率低下の真の問題
クライシス3.失われる先生の命・・・あとを絶たない教師の過労死、うつ病
クライシス4.学びを放棄する教師たち・・・自己研鑽も人材育成も弱い学校
クライシス5.信頼できない教師たち・・・教員間暴力・ハラスメントや不祥事の影響
問題の表層をなぞってもダメ。So what?とWhy?を大事にした。
たとえば、世間やメディアでは、小学校教員の採用倍率の低下がよく報じられます。やれ、3倍を切った、質が低下しただ、なんとか。
それって、本当ですか?
倍率3倍切ったらよくない、って誰かが検証したの?
問題は小学校教員だけなの?中学校や高校は大丈夫なの?
そんな問題意識も共有しながら、解説しています。本書では、倍率低下という表面だけを捉えたのでは見えてこない、真の問題に迫ろうとしています。
●なぜ、倍率は低下しているのか。
●今後も続くのか。
●倍率低下は何に影響してくるのか。学校教育の質や子どもたちにどんな影響があるのか。
などを分析しています。
しかも、データ付きで。個人の経験談や思いつきは、なるべく封印しました。調査データなどから示唆されることをもとに、可能性が高いことを述べています。ぺらぺらめくっていただけると分かりますが、新書には珍しく、グラフや表がやたら多いです。
大事にしたのは、データとロジック、それと、学校現場で苦しむ先生たちと子どもたちへの共感。
本や章のタイトルはやや煽っているかもしれませんが、教師たちを非難、バッシングする本ではありません。
むしろ、先生たち個人ではどうしようもない、構造的な問題を解き明かして、文科省をはじめ、多くの人に、もっと重く捉えて動いて欲しいことを提案しています。
そこで、今回は教育関係に強い出版でなく、一般書、新書で出したいという希望で進めました。
もちろん、個々の学校や教職員ができることもたくさんあります。ですが、そのことは、ぼくの既刊でもだいぶ書いてきましたし、日ごろの講演、研修等でも申し上げています。今回はそっちをメインじゃなくて、保護者を含めて、ぼくたち社会がもっと重く捉えたいこと、社会と共有したいことを、ファクトベースで書きました。
ぜひ、妹尾のこれまでの本とともに、手に取っていただけると、嬉しいです。
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