妹尾昌俊アイデアノート

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(読書ノート)佐藤可士和の打ち合わせ

どっぷり250ページ、打ち合わせについてアツく語る本、「佐藤可士和の打ち合わせ」はかなり楽しいし、有益です。ほんと日本のサラリーマン(とくにサービス業、行政や学校も含めて)はどれだけ、”おもろくない”打ち合わせに時間を使っていることか?という問題意識をもつ自分としては、多くの方に読んでほしい一冊です。

本書は要するに、もっと本気で打ち合わせしようぜ、と述べているわけですが、単なる精神論ではありません。読めば、武道でいう「構え」と言ったらいいんでしょうか、基本的な姿勢、マインドセットがしっかりすると思います。

興味深かったのは、打ち合わせをサッカーに喩えていること。打ち合わせは一人ではできません。多くの人とうまくボールをわたしながら、ゴールを決めていくプロセス。打ち合わせで黙りこんでいたり、PCいじってばかりの奴は、サッカーのフィールドに立ちながら何もしてないも同然、そんな奴は退場したほうがよい、と述べています。まったく同感です。

いくつか共感した個所を紹介します。

●すべての打ち合わせは「クリエイティブの場」である

●どんどん口に出すことで「思考の輪郭」がはっきりしてくる
いきなり正解を語れる人はいません。僕だって、いきなりど真ん中のアイデアが出てくることはないのです。・・・間違ってもいいから、口に出すことが重要な意味をもってくるのです。何かをしゃべって口に出す「言語化」という作業は、思考を具体化する第一歩です。

●否定する、ダメ出しをするのであれば、代案を出す

●情報を集めれば集めるほどお客さんからは遠ざかる

●話を聞くだけでダメで、聞きながら考えなければいけないのが、打ち合わせなのです

●すべての打ち合わせを「ブレーンストーミング」にせよ
いきなり本質に近づこうとせずに、あえて離れた話をしていく。他のまったく関係のないと思える情報が、本質をつかむために役立つのです。  (引用以上)

これらは、なんだ当たり前じゃん、という反応をされる方も少なくないでしょう。しかし、これらの基本がちゃんとできている打ち合わせが、どれだけあるでしょうか?とりあえず、参加する、聞いとくという打ち合わせがけっこう多いこと、また、ゴールがしっかりしないままに、なんとなく進行してしまう打ち合わせや、声の大きい人は元気だけれど、他のメンバーの脳みそが全然活性化してない打ち合わせなどを経験したことも多いのではないでしょうか?

本書は、あまり理屈っぽく打ち合わせが不活性な背景を分析したり、くどくど述べたりはしていません。佐藤さんの経験談を交えながら、とてもわかりやすく、すとんと腹に入ってきやすいかたちで解説しています。

ひとつ、僕としてはあまり共感しなかったのは、社内打ち合わせはなるべくやらない、インフォーマルな声掛けで済むことも多いでしょ、という話。僕は、社内だからこそ、遠慮なく、本気でブレストできると思っているので、必ずしも社内打ち合わせがそう無駄が多いとは思いません。

それはともかく、日ごろなんとなく、多くの時間を過ごしている打ち合わせについて、見つめなおすよい本です。新人からベテランまで、幅広く読まれるとよいと思います。

佐藤可士和の打ち合わせ/ダイヤモンド社
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