ハーバードの戦略教室からのヒントー学校の経営計画を見直す視点
猛暑が続きすぐにアイスが欲しくなる今日この頃です。連日オリンピックを見て、アツい思いを少しおすそ分けしてもらっている気もします。
先週ふるさとの徳島には帰省したこともあり、今年のお盆は自宅付近でゆっくりしています。子どもたちだけ、妻方のじいじい、ばあばが見てくれるということで、新幹線にて送りこみました。今日と明日は、久しぶりの子育て開放デイです。
映画にでも行こうかと思いましたが、徳島にいるときに、シンゴジラは見てしまったし(すごくよかったです、特に政府側の対応やプロセスの描写が興味深くて)、ほかにすごく惹かれるものがなさそうだったので、結局、ソファーでマンガ読んでまったりした後、スタバや図書館で読書と原稿書きなどをしたりと、普段とあまり変わりません。保育園の迎えを気にしなくてよい、というくらいでしょうか。
さて、そんなまったりモードなところ、図書館でなかなか面白い本を発見したので、早速一部を抜粋して紹介します。ハーバードビジネススクールの先生が企業の戦略について述べたものです。本書の一部分しか目を通していませんが、ここの箇所は学校などの運営にも大変参考になると思ったので、シェアします。
- 作者: シンシアモンゴメリー,Cynthia A. Montgomery,野中香方子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/01/30
- メディア: 単行本
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著者は、「入念に磨きあげられた戦略の文言は、企業の方向、優先順位、活動の指針となる。また、あなたの理念を外に向かって語るためにも有益である。不十分な戦略、不十分な文言にそのような力はない」と述べ、以下の犯しやすい間違いに注意喚起しています。厳密な引用ではありませんが、一部を要約してお伝えします。
1 ありふれた文言
・ただ業種を語るだけでは意味がない。
・その戦略を読んで、顧客はあなたの会社のことだとすぐにわかるだろうか。従業員はどうだろう。
2 完璧を装う
・万人に満足させることはできないのに、そのようなことをほのめかす。そうした言葉は説得力を持たない。
3 空疎な常套句
・信頼に足る裏付けがなければ、大袈裟な文言は空しいだけだ。「業界をリードする」とか「傑出した」などという文句は、何も語らない。
・戦略は、自社が得意とすることを具体的に述べてこそ信頼されるのだ。
4 手段を忘れる
・未熟な戦略は「何を」については熱心に語るが、「いかにして」については語ろうとしない。読み手は、「いかにして」がわからなければ、その言葉を信頼することができない。
5 顧客除外
・誰を顧客と見なすかは、戦略の重要な部分である。会社の活動を評価する人を明らかにすることにより、その活動の場が定まってくる。
6 退屈の極み
・未熟な戦略には、自信も魅力も感じられない退屈なものが多い。
・戦略を読んで、この会社のために働きたいか、その製品を買いたくなるか、と自問してほしい。
拙著『変わる学校、変わらない学校』でも似たことを紹介しましたが、学校の計画や目標という中で、上記のような陥りがちな、「不十分な戦略」「空疎で退屈な計画」となっている例は、実はかなり多いのではないでしょうか?上記の1~6までかなりのものがあなたの学校の計画や運営にも当てはまっていないでしょうか?
まあ、お盆の時期にそんなこと言われても・・・という反応はかえってきそうですけれど、上記の1~6の視点から計画を夏休み中に点検しなおしてみるのはいいかもしれませんね。
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