妹尾昌俊アイデアノート

妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

独自調査を実施中! 学校が「忙しすぎる」と、教職員の学びを減らす

今年もあとわずかですが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

妹尾は全国各地を講演、研修などでまわっていますが、元気に楽しくやってます。

 

この個人ブログの更新がなかなかできていませんでしたが、教育関係の記事はYahoo!ニュース解説にあげていますので、そちらも併せてご利用ください。

news.yahoo.co.jp

さて、きょうはタイトルのとおり、独自のアンケート調査を現在実施中です。

 

学校の先生たちが超忙しいことはとても有名になりました。OECDの調査によると、小学校も中学校も、世界トップの長時間労働です!

 

忙しすぎるのは、なにかマズイことあるのでしょうか。

◎宿題等を丁寧にチェックして添削までする。

◎部活動で強くなりたいという生徒の声にこたえようと、土日返上で一生懸命がんばっている。

◎行事も、児童生徒たちがとても成長する。今年も頑張りたい。

 

そういう先生も多いわけです。

 

「子どもたちのためにやっているだから、いいでしょう?働き方改革とか業務改善とか、残業減らせとか、言わんといてください。」

そんな声も聞こえてきそうです。

 

これについて、ぼくの見立てのひとつは、児童生徒のために一生懸命なのは、すばらしいことだけれど、負の影響もあるよ、ということです。

 

ひとつは健康ですね。教員の過労死が各地で起きています。熱心な先生が倒れているのです。ぼくとしては、なんとしても、教職員の過労死等をゼロにしたい。

 

もうひとつは、教職員の学びを減らすという影響です。たとえば、忙しいと、いろんな場所に出かけてさまざまな刺激を受けたり、本をじっくり読んで思考力を高めたりする時間が減るのではないでしょうか。その結果、授業の質もよいものにならないのでは?

 

今回、このこと、教職員の学びや授業の質について、独自にアンケート調査をすることにしました。

 

この師走の忙しい時期に、働き方改革とは逆行する部分もあるのですが、教職員の方、ぜひご協力いただけるとありがたいです。5~10分くらいで、ネットで行います。

 

  • 個人ではなく、学校単位で協力してもいいよというところを募集しています。
  • 個人単位だと、熱心な方に回答が偏りがちになるためです。学校単位といっても、もちろん、回答するしないは、個々の自由です。
  • ご協力いただける学校、校長先生等は、お手数ですが、妹尾までメッセージをください。メール、フェイスブックメッセンジャーTwitterのDMなど。調査票をみてから判断でももちろんOKです。
  • メール:senoom879あっとgmail.com あっとは@です。

 

すでに約180人から回答を得ています。その結果をちょい見せしますね。

※途中の集計結果です。

 

まずは、睡眠時間です。約3割が6時間で最も多いです。一方で、5時間未満の方も2割以上います。

元気な子どもたちを相手にするわけですが、睡眠不足は大丈夫でしょうか???

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次のデータは、授業についての先生たちの自己評価です。

基礎的な知識、技能を高めることについては、肯定的な回答が多数です。できていないという回答も2割あることには注意が必要ですが。

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一方で、批判的な思考力を高めることについては、できていないという回答が過半数になりました。

もちろん、これは自己評価なので、厳しめにみている証拠かもしれませんが。先日のPISAの調査でも、子どもたちの批判的思考力が弱まっている可能性が心配されます(読解力の調査について)。

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次は、やや大雑把な質問ではありますが、先生たちの現場感覚には近い調査ではないかと思います。忙しいと、ついつい、流すような、まあ、あまり深く準備できないまま進行させてしまう授業になってしまう、という声をよく聞きます。

ほとんどないという先生も2割強いますが、流すような授業になる頻度が相当ある先生もかなりに上ることが分かります。

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以上は、調査の一部です。

年末年始に校種別などに集計して、簡単な分析をお伝えできればと思っています。

 

協力してもいいかもという、学校のかた、どうぞよろしくお願いします。