妹尾昌俊アイデアノート

妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

学校の連携パートナーとしての青年会議所

少し時間がたってしまいましたが、先月末に北海道釧路に行ってきました。涼しいし、秋鮭の時期。やはり、北海道はおいしかったです。意外にも釧路はそば文化だそうで(ラーメンは札幌のほうですね)、市内に何件もお蕎麦屋さんがあります。写真の2枚目は蘭切りそばといって、卵をつかっていて、ちょっとラーメンに似ていて食べやすいです。むかし昭和天皇もお代わりしたほどだそうですよ(そんなエピソードを地元の方に聞きながら食べるのはまた楽しい)。

竹老園 東家総本店|公式ホームページ

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ついつい、ごはんの話になってしまいましたが、訪問したミッションは、釧路青年会議所の会議で地域と学校との連携について講演することでした。

青年会議所(JC)は全国各地にありますが、あまりなじみのない方もいると思います(とくに学校関係の方には)。地域の若者(多くは事業をしていて、起業家も多い)がさまざまなボランティア活動や研修などをしています。青年というだけあって、20~40歳までの年齢制限があります。

公益社団法人日本青年会議所本会 | 日本青年会議所とは

僕は、今回はじめてJCの方と一緒に活動しました。大変エネルギッシュで、地域のこと、社会のことをよくしたいと、自分なりに考えて行動している方が多い印象をうけました。全国的には、JCの経験を経て政治家になる方もいるそうですが、たしかに地域のネットワークも広がりますし、さまざまな経験ができますし、なるほどと思いました。

 

釧路青年会議所では、地元の商業高校と組んだ事業をこの1年やってきています。たとえば、「もしも私が市長だったら」というテーマで高校生と地域の大人たちが議論しながら、政策を考えていく場をつくりったり、「高校生が考えるそばをつかったスイーツ」開発をしたり。青年会議所のメンバーの中には、地域の企業人も多いですし、蕎麦屋さんや観光関係、行政に知り合いも多い、そんな強みを生かした面白い教育活動です。

商業高校の担任の先生にもインタビューしましたが、これはまさにアクティブ・ラーニングだということで意気投合。以前は自分の意見なんて言ってもどう思われるかが不安だった(それで言えなかった)という子が変わっていったと言います。

教職員もがんばっていますが、やはり、外部と組んだほうがより特色のあることをじっくりできる部分はあると思います(授業や生徒指導だけでも先生は忙しいのですから)。

そして、何より重要なのは、20代、30代のちょっと上の世代の大人と高校生が交流することで、親にも教師にもない、考え方や生き方に触れるということの価値です。JCと組んでも、学力うんぬんにはあまり影響しないと思いますが、高校生が自分の生活や将来を考える場にはすごくなると思います。

学校支援のボランティアというと、小中学校でのシニア世代が読み聞かせをしたり、花壇整備をしたりというのは全国各地にあります。それはそれで価値があることですが、やはり、若者が学校に入っていくよさもありますね。

今回、JCは学校のパートナーとなりえるなと初めて感じました(これまで不勉強でした)。それに、子どもがいなくても地域の学校に関われる、って若者側にとっても魅力的だと思います。

地域活性化や地方創生の観点からも興味深い取組です。一部の進学校を除けば、高校生の多くは地元に残る、あるいは仕事があれば残りたいという子は多いだろうと思います。そんなとき、たとえば、「釧路ってなんもねーな、つまらない」と思って住むのか、「地元にいいやつもけっこういるし、なかなかいい場所もあるし」と思って住むのかでは、違うでしょう。東京などに出たとしてもそうです。僕のふるさとの徳島出身者も「なんもないよ」という人と「ここがすごいよ、素敵だよ」という人にわかれますね。その分かれ目は、地元でいい人材にどれだけ出会えたかで決まる部分もあると思います。

そんな話も講演では少ししました。今後の釧路の活動も楽しみですし、全国でもいろいろなチャレンジがあることでしょう。面白くなってきそうな気がします。

さいごに写真は神秘的な絶景、摩周湖です。映画「君の名は。」の舞台は別のところだけど、あそこで描かれている風景にすごく似ていました。必見。

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10/28の学校マネジメントフォーラムとその前後

前にもお知らせしましたが、文部科学省で学校マネジメントフォーラムというのがあります。2回あって、第1回は10月28日(金)の午後です。妹尾もプレゼンしたり、いらした方の相談になるべくのったり(シンポジウムの終了後もしばらくホワイエで歓談できそうです)、精一杯おもてなし(?)いたします。どうぞいらしてください~。

第1回学校マネジメントフォーラムの開催について:文部科学省

いま文科省の方や有志の方とアイデアを出していて、来場者が自分事として考えられる、行動のヒントになるように、いろいろ工夫を考えています。よくありがちな、聞いておしまいって感じにはしないようにしたいです!

とここまで書いたものの、ウェブページを見ると、事務職員さんの申し込みは多数のため締め切りました、になってて、びっくり。大きな会場なんですが、そんなに申し込みがあったのかな。。。当日緊張して早口にならないようにしないとだな。

教育委員会、校長、その他教職員の方は申し込み可能とのこと。こう書かれると、その他教職員ってだれかな?とか教職員以外(民間の方とか)は大丈夫なのかな?と思ってしまいますが・・・。僕は運営側ではないので、わかりません。ともかく申し込んでみましょう!
東京まで来るのは大変ですし、申し込めなくなってしまった方は、僕の話でよければいたしますので、ご連絡ください。時間があうかぎり対応できると思います(事例発表は各発表者に問い合わせていただくのが一番ですが、僕が理解した限りではお伝えできます)。

それから、もうひとつお知らせです。この日の午前、文科省虎ノ門付近で、かるい読書会を開催します。こちらは、せっかく出張で東京までお越しいただいているので、早く到着できる方は、午前中も有効活用しよう、という趣旨です。東京観光もいいですが、それ以上の価値はあると思います、きっと。どなたでも参加可能です、ただ、場所はかなりテキトウにやりますので、その点はご理解ください。

下記のフェイスブックイベントページにて、概要はお知らせしています。

学校づくりと秋の読書会

今日は、以上お知らせでした。写真は昨日りらっくす散歩した葉山の風景です。すばらしいです!

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村上春樹『職業としての小説家』は考えさせられます

村上春樹さんの『職業としての小説家』がもう文庫になったようで、本屋で平積みになっていました。僕は単行本で読みましたが、とても印象に残った本のひとつです。村上春樹小説は好き、嫌い分かれると思うのですが、このエッセイ集は、ハルキストも嫌いな人もぜひ一読をおススメします。(ハルキストなら既に読んでいるか。ちなみに僕は、小説なら、ねじまき鳥が一番好きかな。不思議な物語なのにどこか親近感も感じます。)

職業としての小説家 (新潮文庫)

職業としての小説家 (新潮文庫)

 

 『職業としての小説家』のひとつの章に「学校について」というがあります。とても考えさせられる話が多かったです。以前ブログにも載せましたが、一部再掲しながら、少し追加します。

即効性と非即効性の違いは、たとえて言うなら、小さいやかんと大きなやかんの違いです。小さなやかんはすぐにお湯が沸くので便利ですが、すぐに冷めてしまいます。一方大きなやかんはお湯が沸くまでに時間がかかるけれど、いったん湧いたお湯はなかなか冷めません。どちらがより優れているというのではなく、それぞれに用途と持ち味があるということです。(p195)

即効性、小さなやかんが指しているのは、受験やテストのための勉強です。一方、非即効性、大きなやかんは、村上さんの場合は好きな本から得たことなど、時間が経っても消えずに心に残っているものを指します。

折しも、数日前に全国学力・学習状況調査の結果が発表されました。都道府県別結果や自分の学校が平均よりも上か下かなどは、気になる人も多いようです。実際、都道府県の教育振興計画などでは学力テストの結果を目標のひとつにしているところもかなりあるそうです。

また、学校によっては、過去問で練習しておくことも少なくありません(それ自体が必ずしも悪いものではないのでしょうけれど、その分、本来したかった授業の時間が減るというデメリットもある)。

これらの共通の背景には、保護者や世間の目として、短期的に測ることのできる、学力、または〇〇大学合格といった分かりやすい結果で安心したい、という心理があるように思います。

まさに、村上さんのいう「小さなやかん」を沸かすことに一生懸命な姿といえるかもしれません。

しかし、本当にこれでいいのだろうか?というところは、かなり多くの人が感じていることでもあります。これだけネットでいろいろ教えてもらえるようになり、またAIで小説まで書けちゃう時代になりつつある中、覚えていることをテストすることが中心では、ダメじゃないかと。そのため、アクティブラーニングやら、大学入試改革やらが言われているわけでもあります。

ただし、「大きなやかん」はなんだろうか?どう測ったらいいのだろうか(そもそもちゃんと測れるものだろうか)など、問題や疑問はたくさんあります。要するに、分かりづらいし、分かるようになるまで時間がかかりそう。だから、多くの人は待てない。そんな世の中の即効性、効率性重視の流れに、村上さんは小説家として抵抗しているのかもしれません。

僕自身の体験から思い出すのは、小6のときの社会の授業です。日本史をはじめて扱いますが、担任の先生は縄文時代が大好きで、数か月ひたすら縄文時代について学習。なぜ縄文時代は平等だったのか?など問いを探求して、道徳も兼ねる授業でした。まあ、たしかに実際の年数で縮尺をとった年表をつくれば、縄文時代はすんごく長いでしょうけれど、教科書のあとのほうは駆け足に当然なりました。

今思えば、これがあったから、僕は歴史好きになったのかな、とも思います。一生続くかもしれない知的好奇心を高めるというのは、教育の醍醐味のひとつ、「大きなやかん」と言えるでしょう。一方で、同じ授業を受けても、歴史嫌いになった子もいたかもしれませんし、ほんと「大きなやかん」を沸かすのは至難の業です。

蛇足かもしれませんが、企業の採用で「わが社の即戦力となる人材を期待します」というのは、即効性重視なのでしょう。中長期的に人を育てる経営ができているのか気になります(まあ、そこと即戦力を求めることは必ずしも二律背反ではありませんが)。

親としても、自分のこの子の「大きなやかん」は何だろう?と考えると、非常にむずかしいところがあります。ひょっとしたら、絵の才能があるのかもしれない、小さいころから大好きだし、でも美術専門で進学させたら就職厳しいかもね、と考えるのはごく自然な発想でしょうし。だいたい、親が見極められるなんて考えないほうがよい(本人の直観に任せる)のかもしれないし。

僕は、子供を見る目として、「小さなやかん」重視派と「大きなやかん」重視派のさまざまな大人が身近にいたほうがよいのではないか、と思います。「小さなやかん」で達成感を重ねていくことが「大きなやかん」にも近づくというパスもあるでしょうし、どっちかだけというのではないような気がしています。

あなたの周りの大人(学校であれば教職員、家庭であれば親やママ友ら)には、どんな人たちが多いでしょうか?自分はどっちが強いでしょうか?

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まだまだ子守りは修行中

今日はちょっと愚痴っぽいけど、日記。この週末は、一番下の5歳の保育園の運動会がありました。どうもうちの子たちは運動会の練習が嫌らしい。次女のときもそうでした、この次男も、先週は保育園行くのヤダ!運動会なんかイヤとなってました。当日も体育館(小雨だったので園庭ではなく小学校の)まで行ったはよいが、みんなのところに集合するのに抵抗し、なんとかかんとかして参加。やってみたら、一生懸命走ってましたが。

それで、今日の月曜は、もう運動会も終わったことだし、大丈夫かなと思っていたら、保育園イヤイヤがまた勃発。本人は布団にもぐり、ギャーってティラノサウルスみたいになってました。ポケモンGOやりながらでいいから行こうよ、と言ってもダメ。こっちもこのままでは仕事できないし、イライラして怒ると、向こうはさらに行かなくなる、という悪循環でしたわ。

※写真は昨日行った横浜の金沢動物園(車で15分くらいのすばらしい近さ)です。こんな感じで、子守りしても、なかなか振り向いてくれないんだわ~

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僕は学校教育をどうしたらよりよくなるかを考え、それなりにいろいろやっているのですが、まったく自分のことと言ったら、うまくいかないことと、反省することが実に多い。

ある教育雑誌の特集で校長のリーダーシップについて書いてくれ、と言われたことがあったのですが、自分としては、わが子のこともこんな感じで、リーダーシップ&フォロワーシップはうまくいかないものですから、なんも偉そうに言うものはありません!って感じ。

保育士や学校の先生は、いろんな子どもをたくさん相手していて、よくやっているなあと思うわけです。また、教職員のよさとやっかいさの両方を多少でも知る人間としては、校長らも大変だと思います。

一方、こうした多少の苦労、修行があるから、リーダーシップやマネジメント、学級運営なんて言っても、現実はとっても大変なんだ、という気持ちが少しわかる、それはいいことだと思うようにしています。優れたサッカープレイヤーが一流の監督となるとは限らないのと似ているのかな???先の教育雑誌への投稿でも、リーダーシップなんて日常のあちこちに必要とされるシーンはあるよね、みなさんそういう意味ではもう鍛えられてますよ、意識してないかもしれないけど、というトーンで書いてみた。

話は飛躍するけれど、少子化の背景として、経済的なものや出会いの場がないことなどもあると思うけど、保育園送っている親たちの必死な感じが「あ~、私これやるの面倒だな」と思わせているところはあるだろうなと思います(そもそも保育園入れないという問題もあるし)。終わってみれば、保育園行っている時間はそう長くはないのだろうけれど(うちも上の3人はもう小学生)、当事者にとっては短くはないよな、とも感じます。

ひとつ嬉しかったこと。逃げまどう次男を保育園になんとか連れて行ったところ、保育園の先生から「月曜日ですもんね。お父さんも送るの大変でしたね」と声かけてもらったのは、なんか、ちょっと癒されたなあ。

というわけで、とりとめのない記事だけど、今日も修行します!

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「保健室に通うやっかいな子」に悩む教師へ

朝日新聞の悩み相談のコーナーでのある中学校教師の相談がSNSで話題になっているらしい。「やっかいな問題のある生徒にどう対応したらいいか、ほとほと困っています。」で始まる投書は、保健室に通いがちの生徒のことにイライラする、養護教諭もその子のせいで仕事ができず困っているという。

詳しくはこちら

digital.asahi.comまたはこちら

togetter.com

この相談について、「教師の仕事を放棄しているんじゃないか」、「いい先生も多いけど、こんな信じられない先生もいる」といった非難の声も多いようだ。上野千鶴子さんの回答では

もしわたしに子どもがいたら、あなたのような教師のいる学校には預けたくありません。昔から「手のかかる子ほどかわいい」って、言うじゃありませんか。「やっかいな生徒」ほど萌(も)える、おっと燃えるのが、プロフェッショナルな教育者というもの。自分の担任の生徒を「しょせん、よその子」って。そりゃないでしょう。

と、この教師の認識に批判的である。

大事なのは「話せばわかる」ことではなく、「聴いてあげる」こと。子どもはオトナに「聴かれて」いません。・・・「どうしたの?」「どうしたいの?」とじっくり聴いてあげてください。ただし安全な環境で。頭ごなしに否定しないで。「通訳」が必要なら学校カウンセラーのような第三者に頼んでもいいでしょう。

とアドバイスしている。すごく的確な助言だと思う。

「体の不調」を文字どおり取るなんて、人間理解の初歩にも至りません。その背後に、何かいりくんだ隠された事情があることぐらい、カウンセリングの世界では常識。 

 という指摘もその通りだし、さすがだと思う。しかしだ。たしかにこの相談者の教師の認識はどうかと思うが、上野さんのほうにも、かなり違和感がある。なぜなら、上野さんも、この教師の背後にある、「いりくんだ隠された事情」を斟酌できていないように感じるからだ。

「黒板と教卓黒板と教卓」のフリー写真素材

 

僕は次の点がかなりひっかかっている。

  • わざわざ取り上げられるかどうかもわからない、新聞の人生相談に投書したくらいなのだから、ほかに相談できる相手はいないということではないか?上司にも同僚にも、友達にも。
  • 少なくとも、この教師と養護教諭との間はうまくいっていない。それをほかの同僚たちは介入・調整できていない?(この子の問題はだれだれ先生とだれだれ先生の問題、わたしの問題じゃないとしていないか?)
  • 「しょせん、よその子」と思うようにしている、というのは、そう割り切らないと、精神衛生上やっていけないほど、かなりしんどい状況にあるということか?
  • 以上は仮説なので、確認しないとなんとも言えないが、もし上記の状況であると仮定した場合、教師たるものかくあるべし論のアドバイスでは、あまり効果がない。べき論と現実の自分のギャップをうめられるとは本人は思えないからだ。

僕は学校カウンセリングの専門家ではないけれど、以上の理由から、相談と回答・助言はうまくマッチしていないように感じた。

つくづくこういう投書を読むと、教師はたいへんな職業だなと思う。医者だったら、診察時間の、教師よりもかなり短い時間だけ向き合えばよい。ある重病の入院患者がいるとする。「医者のあんたは命預かってんでしょ。ちゃんと患者の体の状態と心に耳を傾けなさいよ。それがプロでしょ」と患者と話すときや手術のときには言えるだろうが、その患者さんが寝ているだけのときなどは、だれもそんな期待はしない。教師はやりだすとキリがないところがつらい。無定量・無限定となりやすいといわれる。

 

さて、こういう相談が来たときは僕ならどう言うかなあ、とちょっと考えてみた。

  • 学校の先生ってほんと大変ですよね。塾だったら、もう来なくていいって言えるけど、学校ではそうはいかないし。
  • まあ、でも、この子もとてもがんばって学校に来ているんでしょうね。
  • 職場の人間関係も複雑ですよね。道徳の授業とかやっているわりには、先生たちの人間関係ってこじれやすいし。人間だもの(みつを)。
  • 誰かに相談したら?と言っても、できない、しても意味がない(へぼい管理職たち)だから今回相談してくれたんですよね。
  • 生徒と向き合う時間のときはこの子からは逃げられない、教師である以上そこは仕方ないしんどい現実ですね。生徒と向き合わない時間をどこかでもっととれるといいかもしれませんね。金曜は何がなんでも早くしごとを終えて(部活も休みにして)、おいしいもの食べに行くとか、学校関係とは関係ない友達と遊ぶ。
  • そこもやる気が出ない? となると、保健室の先生に相談して、、、、は今回の場合は逆効果ですよね。思い切って、休んでいいですよ。

ん~、あまりこうしたら系のアドバイスはできそうにない。。。ともかく、上野さんも書いているように、「聴いてあげる」ことではないだろうか?

 

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研究授業のひと工夫、ふた工夫

フリーになって自由に動ける時間がかなり増えたこともあって、ちょくちょく学校訪問をさせていただいています。講演・研修などを依頼されたときも、この頃は、どこか学校訪問してもいいですか?とお願いすることにしています。

せっかく多忙ななか集まるんだし、研究授業をクリエイティブに楽しく!

最近訪問した横浜の2校は、いずれもすばらしい校長と教職員チームで、ビシビシ刺激を受けています。今日はそのうちの1つ、永田台小学校のことを少し紹介します。

永田台小学校では、研究授業の後の検討会が形式的なもので終わってしまうことが多いことを何とかしたいという思いで、教員のボトムアップでアイデアを出し、研究授業のやり方を練り直しました。ここのところは、ワークショップで議論するかたちを試しているそうです。僕が参加したときの概要はこんな感じ。

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  • 指導案は1枚で、あまり過大な負担(準備)をかけないようにする。
  • 公開授業の教室の前にはホワイトボードがあって、授業者が”チャレモヤ”を書いている。つまり、チャレンジしたいこと、モヤっとしていて不安なことや悩んでいること。
  • 個々の授業についてのコメント、助言は、付箋でメモしたものをホワイトボードに貼って、授業者にフィードバックする(あまりそこに議論の時間はかけない)
  • 集まって議論するときは、各授業者が聞きたいこと、チャレンジしたけどここはどうしたらよいか悩んでいたり、アイデアをほしいことをまず出す(チャレモヤを授業してみた実感をもとに、もう少し詳しく話す)。
  • その授業者のアイデアや参加者の希望をもとに、テーマをいくつか出して、関心の高いテーマについてワークショップ型で議論する。
  • たとえば、道徳の授業で子どもが葛藤するような投げかけはどうしたらよいか、算数の授業をもとに学びあいはどう進めたらよいか、もっと全般的な話として学校が変わっていくには何が重要か など
  • 大学や教育委員会から助言者がいることに加えて、視察に来ている方など外部の人も入って遠慮なく話す
  • ワークショップでは写真のように、まるっこいホワイトボートを各自がひざ上で支えながらメモする。自然に距離が近くなる。
  • 各グループで議論したことは発表してシェアする。助言者からもアドバイス。最後には、参加者が各自の行動したいことを書いて貼る。

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他人の料理についてあれこれ言う時間にするか、自分の料理を考える時間にするか

このように、いろいろと工夫されていました。個々の授業について細かく深く検討するというのもよいと思いますが、この永田台の実践のように、参加者が関心の高いテーマでアイデアを出す、クリエイティブな、建設的な場にしていくという時間もいいものです。

そういえば、『学習する学校』というとても厚い本(僕はとても全部読めません・・・)に、こんな好きな一節があります。

学校は、命令や指令、強引な順位付けではなく、学習の方向付けを導入することで、持続可能性のある、生き生きとした、創造的な場に変えられる。

授業した人はまな板の鯉、それを周囲の人がこう料理したほうがよい、いやそれだと薄いとか言うのが、よくある研究授業のパターン。もしくは、授業以前の指導案というレシピについてとっても時間をかけて、あーでもない、こうでもないというのも多い。

僕はそれが悪いと言いたいわけではありません、ただ、そればかりでもどうかなとは思います。

永田台でやっているのは、みんなが自分事として、自分はなにを料理しようか、他の人のアイデアを参考にしながら考える、そんなイメージです。

それから、研究授業は準備と当日にエネルギーを使いすぎて、その後が放ったらかしになることもあるようです。永田台が今後どうなっていくかは注目していきたいと思いますが、ある先生は、前回の研究授業で反省点があり、今回もう一度やりたいと手をあげたそうです。また、参加者は前述のとおり、ひとりひとりの行動を書きますから、そこも「話しただけでやった気になる」病対策にはよいように思いました。

研究授業ひとつとっても、いろいろ工夫ができるヒントを多くもらいました。

 
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研究指定を受けるからやるのか?

かなり面白い取り組みをいろいろ仕掛けている、ある中学校の校長先生からちょっと聞いた話。教員は「そうした取り組みは研究校がやるんじゃないですか」的な発言をすることがある。まあ、翻訳すると、「うちのようなフツーの学校ではやらなくてよい or できない」という意味である。

研究校とは、文科省都道府県の研究指定を受けているモデル校のこと。狭い意味では国の研究開発学校制度というのがあるそうで、学習指導要領の枠をこえていろいろ実践研究する学校のことを指すが、ここでは、これ以外の学校で国や県などからモデル指定を受けているところなども含めておく。

シンポジウムやセミナー、本などでも、いろいろな先進事例の紹介がなされているが、聞いている側は、「この学校(多くはモデル校)だからできたんだ」、「あの学校の校長だからできたんだ」と、”自分の学校ではむずかしいなあ”ということを、どんどん頭に浮かべる方も少なくないようだ。

こうした感想は、当たっている側面もあり、確かに、その学校ならではの熱量、あるいは文化、伝統がないと、大きなことはできないところもあると思う。校長をはじめとする管理職の役割が重要なのも確かだ。

一方で、とはいえ、一部でも自分のところに参考になることはあるよね、とも思う。「学ぶ」と「まねる」の語源は同じらしいが、どこかまねることができる部分はないだろうか。拙著『変わる学校、変わらない学校』ではこう書いた。

グッドプラクティスは、その学校独特の風土や文化、あるいは伝統がないと再現できない、と考えてしまうと、そこで思考停止してしまい、学ぶことが少なくなってしまうのではないでしょうか。そうした独特の要因が影響することは認めつつも、グッドプラクティスに至った、(多くの場合は)紆余曲折のプロセスの中から、他の学校にとっても共通して参考となるポイントや組織的な(属人的でない)要因に注目することが必要です。

 それで、今朝、ふと思ったのだが、「研究校だからやれる、できる」は因果関係が逆のケースもけっこうあるのではないか?

(写真は内容に関係ないけど、雨がつづく中の花 芙蓉)

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つまり、「研究指定を受ける→特色のある実践をする」という因果関係(パターンAと呼ぼう)ではなくて、「何かやりたいことがある、または既に一部分やっている→研究指定を受けてやりやすくする」(パターンB)という因果関係のほうが強いように思う。

パターンBでは、なにか問題意識ややりたいことがあって、あるいは既に一部行動しているのだが、教職員(or 教育委員会)の理解獲得や財源の確保のために研究指定をとるというパターン。

はじめの話に戻ると、「うちは研究校じゃないからやらならくてよい」というのは、どうもしっくりこない。パターンBでは、おそらく研究指定がなくても、やっていただろうから。

そもそも、この研究指定うんぬんは、民間企業の人間には、かなり理解しづらいと思う。企業では、よそと違うことをして、よそを出し抜いてナンボの世界だからだ。政府の補助金がないからできない、など言っているところは、たぶん競争力が弱い。

公立小中学校であれば、学校選択制をとっている場合などを除き、そう強い競争環境にはない。また、よそと違う特色がそんなに必要か?と言われれば、そうとも言い切れないかもしれない(同じ義務教育だし)。なので、企業とはかなり違う。しかし、やりたいことを見つけて、もっとやっていってもいいんじゃないかと思う(多忙化の問題もあるから、やめたいことはやめるを含めて)。

それに、パターンAよりもBのほうが前向きでいいんじゃないか、と思う。また、Bのほうが、モデル期間が終わった後も、発展させよう、広げようという動きを生みやすいのではないか。

もっとも、パターンAでうまくいく場合もある。はじめは何をやったらよいのやら的な状態だったが、研究指定を受けてやっているうちに、できることが見えてきた、という話は、実際、僕も聞いたことがある。だから、パターンAを否定するわけではない。現実のところは、やりたいことがあるからやる、やっているうちに、またやりたいことが見つかる、という相互の関係にあると思う。

そのあたりは、まさに「学習する組織」、「学習する学校」という像にも合うかなと思う。あなたの学校で何か行動したいことはないですか???

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むかしのウルトラマンは深かった~ジャミラと善悪のあいだ

先日、テレビで再放送されていた初期のウルトラマンを保育園の次男と観ました。ジャミラという怪獣が出てくるのですが、これが実は怪獣ではない、というんです。

「ジャミラ」の画像検索結果

ウィキペディアが的確に要約してくれています。

元々は、宇宙開発競争の時代に某国が打ち上げた人間衛星に乗っていた宇宙飛行士「ジャミラ」であり、正真正銘の地球人であった。

事故によって水のない惑星に不時着し、救助を待つ間に惑星の環境に身体が適応して皮膚が粘土質に変化した結果、ずっと欲していた水を不要として生きられる怪獣と化した。

母国が国際批判を恐れて事実を隠蔽し、救助を出さなかったために、見捨てられたことを恨み、復讐のために修理・改造して自由に姿を消す機能を搭載した宇宙船で地球へ帰還する。 

どうやったら、こんな姿に進化するんだ?という話はおいておいて、地球人だという設定がまず驚き。次に、母国が隠ぺいしたという点も、こうきたかという感じでした。

前述の適応ゆえに火には強いが、水が最大の弱点となっている。

アラン隊員を介して「ジャミラが元は人間だったという事実を公表せず、あくまでも1匹の「怪獣」として葬り去れ」というパリ本部からの命令を受けた科学特捜隊による人工降雨弾攻撃には苦しみながらも耐えるが、ウルトラマンのウルトラ水流には耐えられず、這いつくばって国際会議場の万国旗を潰し、赤ん坊の泣き声に似た断末魔の叫びを発して絶命する。

死体は科学特捜隊が埋葬して墓標を建てるが、イデ隊員はこの墓標を犠牲者(ジャミラ)に対する人間のエゴにすぎないと吐き捨てている。

やっぱりお偉いさんはジャミラを人間とは認めなんだな、勝手な奴らだと視聴者に思わせる展開。この回を見ていると、ジャミラがかわいそうで、ウルトラマンがいじめっ子みたいにも見えてくるんです。ハリウッド映画などにありがちな勧善懲悪とは遠い世界。

最後の「人間のエゴだ」というセリフは、この回の物語全体を象徴するすばらしい一言です。

どうしも、僕たちは物事をシンプルに分けて考えすぎるときがあります。どっちが善で、どっちが悪か。ネットなどでのすごい批判も、ほんとは0か100かの世界じゃないのに、あいつはけしからん的なすごい勢いになる。

似た話を『評価と贈与の経済学』というすごく面白い対談本から引用しておきます。

いま流行ってるなでしこジャパンで感動するのは間違ってないよね、と寄りかかっているだけ。あるいは、いまこの人やこの会社がバッシングされているから、自分としては特になんとも思わないけど、みんなとおなじようにバッシングしておけば間違いないよね、って。・・・社会がイワシ化してるんです。・・・イワシって・・・巨大な群れになって泳いでいる。どこにも中心がいないんだけども、うまくまとまっている。・・・そのときの流行りとか、その場限りの流れだけがあって、価値の中心みたいなものがなくなってうんじゃないかなと思いますね。

「イワシ化する社会」っていうのは、「脳化する社会」というのとおなじことだと思うんですよ。・・・ふつうならそんな極端なところまで行く前に気がつくはずの、極端に反生命的なことをして、「心が折れ」たりする。身体から送られてくる「こっちに行ったほうがよいよ、そういうことしないほうがいいよ」という生命についての情報を無視して、頭だけで考えているからだと思う。 

 

ウルトラマンというヒーローに熱狂するだけでない意図をむかしの製作者はもっていたのかな、と感じました。

評価と贈与の経済学 (徳間ポケット)

評価と贈与の経済学 (徳間ポケット)

 

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ある小学校教師の日常

今日ななめ読みした本にけっこう興味深い、ある小学校教師の日常が綴られていた。

・9:00 1時間目スタート

・9:45 保護者からの電話にかけなおす

・10:45 保護者からのメールをチェックする。欠席している子どもの保護者から、欠席理由を知らせるメールが来ていなかったので、家に電話した。

・11:45 給食では子どもたちが、どのように食べ物を取るかを観察する。摂食障害の検査を受けることになっている子、アレルギーのある子どもや宗教的な制限がある子もいて、教師の注視は欠かせない。

・13:00 今日初めて職員室で同僚とともに休息する。

・15:00 すべての授業が終わると、電子メール連絡網を使って、宿題を忘れた子どもの保護者に連絡した。

・週末は休息につとめることにしているが、日曜日の午後から翌週の準備に忙殺されることも少なくない。

 

これはある外国の小学校教師のことだ。とはいえ、ここまでだと、そう日本の教師と大きな差はないようにも感じる。日本と違うのは電子メールがよく使われている点だろうか。

が、次の点がすごく違う。

・5月末から、日頃の重労働のごほうびとして、2か月半の夏休みがある。夏休み中は、出勤する必要はない。

2か月半もいいなーと思った。実際、この国で教師は人気の職業のひとつだという。人気の理由は夏休み以外もあるだろうが。

もう一つ違う点が帰宅する時間だ。先生たちの多くは授業が終われば帰宅するのだそうだ。ただし、家で仕事を続けることも多いという。

以上紹介したのは、北川達夫ほか『フィンランドの教育』2016年から。実際、フィンランドのある小学校教諭が日常のことをまとめてくれている。この方の例がどこまで一般的なのかはわからないが、夏休みや指導要領のことなど、一部をのぞいて、思いほか、日本とも似ているなあと感じた。

 

少し前の本になるが、福田誠治『フィンランドは教師の育て方がすごい』2009年からも関連する箇所を引用しておこう。

・国民文化総合研究所が実施したアンケート調査(2007年)によると、あるフィンランドの教師は7時56分に学校に着く。これは日本もほぼ同じ。ところが、授業終了は14時9分で、学校を出る時間は14時57分。フィンランドの教師の義務は、授業時間のみであり、労働時間のうちその他は自己研修時間と見なされる。そして、その研修は、学校でやってもよく、図書館でやってもよく、どこでやってもよいと社会的に見なされている。(p.15-16)

・夏休みが二カ月半、六月初めから八月半ばまで約70日あり、そのうち3日だけが研修ということになっている。この長期の休みには、教師は有料の「自己啓発セミナー」や海外の成人学校、語学学校などに出かけ、自己研修を行う。というより、自ら人生を楽しむ。家族と外国旅行に出かけたり、ヨットで湖やバルト海をめぐったりする。そのような探求的な生活が、人生への糧になり、授業の糧になる。(p.22-23)

 

僕はこの最後のところ、「探求的な生活が、人生への糧になり、授業の糧になる」という一節が好きだ。

関連して、ライフネット生命の会長で、ものすごい読書家の出口治明さんの、「人が学ぶ方法は3つあります。 それは、人に会う、本を読む、旅をする(現場に行く)の3つです」というのも共感する。

フィンランドの教師も日常は大変そうだが、いまの日本の教師よりも、おそらく、探求的な生活、経験は豊富なのではないだろうか。これはPISAなど子どもの学力にすぐにあらわれないかもしれないが、子どもの好奇心にも直結してくる話だろうと思う。好奇心や探求心の低い教師からは、そう多くの好奇心をもつ子どもは生まれないだろう。

それから、もうひとつ重要なことは、教師になりたいと思う人が増えるかどうかにも影響するだろう。

先日ある中学校の先生と話していて、次の言葉が響いた。

「総合的な学習の時間が失敗したのは、教師が総合的な人生を送ってこなかったからですよ」

まあ、人間だれしも偏りはあるものだし、時間も限られるし、総合的なんていかないと思うが、多様な経験があるかどうかは大事なように思う。1人でその荷が重いなら、ほかの人(地域や外部の人も含めて)協力・協働していくという方法ももっと考えていくべきかもしれない。

 

フィンランドの教育~教育システム・教師・学校・授業・メディア教育から読み解く~

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  • 作者: 北川達夫,中川一史,中橋雄,佐藤幸江,Tarja Malmi-Raike
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フィンランドは教師の育て方がすごい

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10月28日は学校マネジメントフォーラム

お知らせです!来月28日に文部科学省の学校マネジメントフォーラムというシンポジウムがあります(第1回は東京)。テーマは学校の多忙化対策、業務改善、それから事務職員のマネジメント参画あたりが主眼となっています。遠野市京田辺市横浜市から実践事例の発表もありますから、かなり具体的なポイントが見えてくると思います。

詳細は下のリンク先

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/uneishien/detail/1376560.htm

学校における業務改善の要諦~なんのため、だれが、どうやって進めるか

僕も上記のテーマで講演+事例発表へのコメントをします。多くの学校現場に足を運び、さまざまな方から聞いた悩みやチャレンジングな取組をもとに、実践に少しでも役立つ考え方の整理や方向性を提案できればと思っています。

メインは学校の教職員や教育委員会の方向けですが、業務改善などは外の目線から気づくこともありますし、地域と学校との連携の中から教職員の負担軽減やより効果的な授業づくりを進める地域もあります。関心のある方はぜひお越しになってください。

ちょこっと背中をおす

僕としては、身近なこと、みなさんの半径3メートル以内からできることが見つかります、という話をしてこようと思います。自分のミッションとしては、がんばっている方や試行錯誤中の方、石橋をたたいている方の背中をちょっとおすことかな、と思っています。何が効果的かは、学校の状況や経緯、組織文化にもよるので、一概には言えませんが、学校現場では、これってちょっとおかしいな、時間かけすぎているな、もっとうまくできないかなと思っている人やシーンってあると思います。そこを大切にしたいですね。

ちょうど昨日と今日も、校内の授業研究会での指導案の作成に時間がかかりすぎていないか。指導案は否定するわけではないけど、指導案の作成と検討で疲れてしまって、肝心の当日の授業がどうだったか、研究会の後どう変わったかなどに力が割けていない、という話を友人(教員)としていました。

また、業務改善といっても、広くとらえることもできます。組織マネジメントやカリキュラムマネジメントとの関連も触れていくことになると思います。

あなたのちょっとした工夫や実践アイデアを募集中です!!!

それで、読者の方で学校に関わっている方(教職員に限らず)で

  • うちの学校ではこんな工夫をしているよ
  • ここが変だと思うんだけど(ここを改善したらよいと思うけど)、なかなか職場で言い出せなくて
  • これを変えてみたら、よかったよ

などアイデア、実践例がありましたら、ぜひ僕のフェイスブックメッセージかメール(senoom879あっとgmail.com あっとは@です)などいただけますと嬉しいです。講演やこれに関連した研修を後日やっていくときに紹介したいと思います(学校名など伏せてほしい場合はその旨お知らせください)。また、宣伝ですが、研修や勉強会をやりたい方も募集中です。

◎妹尾の自己紹介やしごとの紹介はコチラ

senoom.hateblo.jp

当日会場でお会いできた方は気軽にお声がけください~

下の写真は先日関西で研修会をしたときのです~(ちょっと表情がカタイなあ。。。)

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