妹尾昌俊アイデアノート

妹尾昌俊アイデアノート~ステキな学校、地域、そして人たち

元気な学校づくりと地域づくりのヒントをお届けします!

全国学力テストの大きなギモン4点

今日は全国学力・学習状況調査が行われました。小中の約3万校、200万人の子どもが参加する一大国家プロジェクト。今回は10回目。エビデンスを収集して、教育政策や学校運営、授業改善に活かすということはとっても大事だと思います。その意味で経年比較や専門的な分析ができるこの手の調査は貴重です。

しかし、当然、膨大なコストもかかっています(文科省の予算だけでも50億円)。先日、文科省の専門家会議は、今後も悉皆かつ毎年度実施すべしと述べていますが、費用対効果はどれほど、エビデンスベーストで(因果関係などを推定する科学的な根拠付きで)分析されたのか、気になるところです。

全国的な学力調査の今後の改善方策について(まとめ):文部科学省

※写真は今はだいぶ散りましたが、先日の近所の風景

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また、理念やねらいがよくても、運用がそうなるとは限らない、典型的な例がここにあります。今後は政令市別の結果も公表する方針ですから、地域間競争はより激しくなるでしょう。以前書いたリンク先のブログの内容は、反論も多々あると思いますが、みなさんの学校、教育委員会は大丈夫でしょうか?

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少なくとも、次の4点はよく考えてほしいです。

  1. 平均点を重んじる信仰はやめませんか?たとえば、下位層の子ができるようになる、伸びることのほうが大事ではないですか?
  2. 貴重なこの4月に学校、学級が行うこととして最優先は、学力テストの対策ではありえません。まずは学級づくりや若手教員等のスタートアップを支援することでありましょう。
  3. 自治体独自のテストを行っているところは、本当にどこまで、何のために必要ですか?地域によっては、その設問作成や採点作業に現場の教員が駆り出されています。これでは、教員の負担軽減など言っても、ウソっぽく見えて当然です。その労力があるなら、全国学力テストの活用をもっと進めることが生産的だと思います。
  4. 以上3点はなにもぼくような者から言われなくても、関係者の多くは、気づいているはずです。仮に、「おかしいな」と思っても、声をあげられない、検討できない風土だと、学力テストをやる以前の問題が大きいと思います。

 

きょうは辛口にしましたが、大きな問題だと思うので。このへんで~。

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