【忙しい学校 どうする?】中教審の議論に参加してます
今日は、審議会を続けて2つのダブルヘッダー。
中教審(中央教育審議会)で学校の働き方改革の議論がスタートしました。もうひとつはスポーツ庁の部活のあり方に関するガイドライン検討の2回目。
両方とも、自分なりの提案資料を作って少しプレゼンしました。
フツーは1回目の会議というのは、事務局説明がかなりあって、委員は自己紹介と何か意見を一言ずつ言って、じゃあ今後も検討してきましょうね、で終わるのが通例だろうと思います(まあ、今日もこれに近かったのは確かですが・・・)。
ぼくは中教審の運営に携わったことはありませんが、霞が関の役所で勤務していていたし(2年だけだけど)、だいたい想像できます。
で、言葉だけで言ってもいいんですが、やはり役所の人間は、客観的なデータや根拠を重視しますから、ペーパーを出せるものなら出したほうが良いだろう、そう思いました。それに、今日もちょっと言いましたが、学校の長時間労働のせいで、人が死んでいるのです。待ったなしのなか、のんびり構えていいはずがありません。
また、いまは各省概算要求の準備の時期です。もう大詰めだと思いますが、中教審からこんな意見もあったというのは、あまり強くはないかもしれませんが、ひとつの文科省のなかや、財務省との折衝のなかで、多少は活きてくる部分もあるかもしれません。そのため、予算が必要となることを中心に後半は優先度が高いと思うことを提案しました。
具体的には、
- 労働問題として、学校の長時間労働を真剣に捉えること。少人数学級の実現よりは、教員がもつ週あたりコマ数を減らすほうに優先度を置くべき。
- 学習指導要領などで優先度の高いことを示すことを文科省はやってきた。でも、いま必要なのは、多少軽くしてよいよ、という劣後順位の高いものを示すこと。たとえば、本当に給食や清掃はどこまで必要か?
- ちゃんと業務プロセスを改善しようと思えば、ある程度の時間と手間はかかる。自動車メーカー大手だって、そういう方法で改善している。教員の知恵と外部の支援のもと、時間をつくって、業務を洗い出し、改善点や不要なプロセスを見つけるべき。
もちろん、いろんな意見があるでしょうし、これ以外にも必要なことは多いと思います(ぼくもそう思います)。また、財源を示さずに理想論だけ言うのでは不十分かもしれませんが、アイデアを出していくことも必要だと思います。
★詳しくはこちらに資料をアップしています。そのうち文科省HPでもアップされるとは思いますが。
部活の方は、顧問教員のリアルな声と題してこれまで聞いてきたことの一部を伝えました。自分の子どもの世話もできないで、本当に生徒によい教育ができるだろうか、という声は切実です。
これまで部活が加熱してきた理由、背景をしっかり踏まえて議論しないと、ガイドラインの実効性は薄くなると思います。そのため、なぜ過熱していきのか別に、検討が必要なことを提案しました。詳しくは次回以降の審議会でも発信しますし、委員の方のアイデアやご意見をお伺いしたいです。
こちらに資料をアップしました。
両方とも、各委員からはさまざまな意見が出ました。正直まとめていくのも大変だろうと思います。議事録は後日アップされると思いますし、ここには書きません。
せっかく議論するのだから、なるべく具体論にも踏み込んで、現場の教職員のためになる(それがひいては子どもたちのためになる)ものにしたいと思っています。
★関連記事